東和電子、Olasonic卵型スピーカーのウォークマン用モデル

-別筐体のアンプ/DAC内蔵ドックが付属。USB接続も継承


ウォークマン用のドックスピーカー「TW-D7WM(T)」。写真はウォークマンを乗せたところ

 東和電子は、「Olasonic」ブランドの製品第2弾として、ウォークマン用のドックスピーカー「TW-D7WM(T)」を3月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は21,800円前後の見込み。カラーはチタンシルバー。

 同社はOlasonicブランドの第1弾として、2010年4月に卵型ボディを採用した、USB接続の小型アクティブスピーカー「TW-S7」(オープンプライス/実売10,800円前後)を発売している。「TW-D7WM(T)」は、その卵型スピーカーと、WM-PORTを備えたウォークマン用ドックを組み合わせたモデル。2個のスピーカーと、アンプやDACを内蔵したウォークマン用ドックで構成する。


スピーカーの基本的な仕様は「TW-S7」と同じだが、エンクロージャ内のアンプなどのパーツがクレードル筐体に移動しているため、音質は向上しているDACやアンプを内蔵し、ウォークマンを搭載できるドック部分卵型のエンクロージャを採用している

 ドックに搭載したウォークマンからの再生音を、アンプで増幅し、再生するシステム。ウォークマンとの接続はアナログとなる。ドックにはアンプだけでなく、DACも内蔵しており、USB入力とステレオミニのアナログ入力も装備。PCと接続してUSBスピーカーとして利用できるほか、ステレオミニでウォークマン以外のプレーヤーなども接続できる。

 また、ステレオミニのヘッドフォン出力も装備。USB接続のヘッドフォンアンプとして使うこともできる。

クレードルの操作部分。機能切り替えやボリュームボタンなどを備えているクレードルの背面端子部。USB入力とアナログ音声入力も備えている側面。ヘッドフォンアンプとして使う事もできる

 付属のACアダプタで動作し、搭載したウォークマンの充電も可能。ACアダプタ接続時はUSBモード以外の機能モード時で充電できる。また、USB給電時は「CHARGE」ファンクション選択時のみ充電できる。PCとの接続時には、ウォークマンとの同期も可能。USBスピーカー「TW-S7」の特徴を引き継いでおり、ACアダプタを接続せず、USBバスパワーのみでも動作する。高効率デジタルアンプと、独自回路「Super Charged Drive System」(SCDS)を搭載し、USBバスパワー駆動ながら出力10W×2chを実現する。

 SCDSとは、内部搭載した大容量のキャパシタ(コンデンサ)を使う技術で、音楽が静かな時にキャパシタに充電を行ない、大音量が必要な時に一気に放電することで、USBスピーカーながら瞬間最大10W×2chを実現するもの。

 「TW-S7」でも、このデジタルアンプやSCDSを採用しているが、スピーカーのエンクロージャ内部にキャパシタやアンプ、DAC回路などを内蔵していた「TW-S7」に対し、「TW-D7WM(T)」ではドック部分にこれらを内蔵。サイズの制約が無くなったこともあり、よりグレードの高いパーツを採用する事などが可能になり、音質も向上しているという。SCDS回路はACアダプタの小型化にも寄与している。

 さらに、スピーカー側もこれらのパーツを内蔵しなくなったため、エンクロージャの内部空間に余裕が生まれ、特に中低域の量感のアップに繋がっている。なお、スピーカーとドックはステレオミニケーブルで接続する。

付属のACアダプタは非常にコンパクトクレードル部分の基板。サイズの制約が無くなったこともあり、よりグレードの高いパーツを投入できたというクレードルとスピーカーはステレオミニケーブルで接続する

 ユニット構成は「TW-S7」と同じで、60mm径のポリプロピレン振動板採用フルレンジを1基、同軸上の背面に60mm径のパッシブラジエータを配置。コンパクトなスピーカーながら、豊富な低域再生を実現している。また、ユニットの前にはデフューザーを配置し、高域を拡散させ、指向特性を改善している。

 卵型のエンクロージャは内部定在波の発生を防ぐ形状であると同時に、剛性が高い形状でもあり、エンクロージャの箱鳴りを低減し、クリアな再生にも寄与しているという。また、音の回折も少なく、点音源を実現。音場感や音像定位の明瞭さなども実現するという。スピーカー下部に設置する、シリコンゴム製のインシュレーターも付属する。

横から見たところ60mm径のポリプロピレン振動板採用フルレンジを1基搭載
背面には同じサイズのパッシブラジエーターを配置しているユニットの前にはデフューザーを配置し、高域を拡散させている

 ドック部分にはラダー型の電子ボリュームを装備。PC側の操作で音量を調整する「TW-S7」に比べ、ボタンでより直感的に音量調整ができるようになった。音質を損ねる可能性のあるミューティング回路をできるだけ排除しており、音質にこだわったという。また、小音量時の低音不足を補うためのバスブースト機能も備えている。

 新たにウォークマンの基本操作も可能なリモコンが付属。PC接続時の対応OSはWindows XP/Vista/7。Mac OS 9.1/10.1以降。再生周波数帯域60Hz~20kHz。消費電力はUSBバスパワー時が2.5W、ACアダプタ使用時が3.5W。外形寸法はスピーカーが108×108×141mm(幅×奥行き×高さ)。ドック部分は106×180×39mm(同)。総重量は1.6kg。

リモコンが付属するシリコンゴム製のインシュレーターも付属する

(2011年 2月 1日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]