2010年のBDソフト市場は前年比2倍の400億円規模に

-GfK調査。洋画と日本のアニメで8割占める


 ジーエフケー・ライフスタイルトラッキング・ジャパン(GfKジャパン)は21日、2010年の映像ソフト販売動向を発表した。セル映像ソフト全体では数量が前年比1%減の5,936万枚、金額が前年比3%減の2,348億円となり、どちらも微減。二桁減が数年来続いた市場の縮小傾向が鈍化する一方、Blu-rayソフト市場は前年比約2倍となる400億円市場へと急成長している。

 この調査は、全国の映像ソフト取扱店(メディアストア、家電量販店、総合量販店、Eコマース等)からPOSデータ等を収集し、統計的な手法に基づき、全国市場規模相当に拡大推計したもの。

 2010年のBDソフト市場は、数量が813万枚、金額が405億円で、数量は前年比126%増、金額前年比102%増という高い成長率で、市場規模は前年の約2倍に達している。

 ジャンル別では、2008年後半から始まった洋画・邦アニメへの二極集中の状況が2010年も続き、両ジャンルで全体の8割以上を占めている。

 BDの販売チャネル別構成比は、数量・金額ともにEコマースが過半数を獲得。他チャネルを上回る成長率で、BDソフトの市場拡大を牽引している。DVDを含めたソフト全体でも、Eコマースは43%と最大チャネルに成長しており、2位メディアストアとは8%ポイントの差が開いている。

 映像ソフト全体における、メーカー(発売元)のシェアでは、数量でワーナー、金額でエイベックスがシェアを首位を獲得し、前年と同じ結果になった。ディストリビューター(販売元)シェアも前年同様、ソニーミュージックが数量・金額ともに首位を独占している。

 こうした結果を踏まえ、GfKジャパンでは2011年の展望として、「映像ソフト市場は微減傾向が継続すると見られるが、BDソフト市場の成長によっては金額の減少幅がさらに縮小する可能性もある。ハード面での環境整備がさらに進み、幅広いジャンルでBlu-rayの本格展開が始まれば、3Dの話題性等も追い風となり、BDソフト市場は2010年のおよそ1.5倍へと成長を遂げる」と見込んでいる。


(2011年 2月 21日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]