アキュフェーズ、フラッグシップSACD「DP-900」

-HS-LINKの専用DAC「DC-901」も。115万5,000円


DP-900とDC-901

 アキュフェーズは、SACDトランスポート「DP-900」とデジタルプロセッサー「DC-901」を7月中旬より順次発売する。価格は各115万5,000円で、2機種を組みあわせてセパレート型のSACD/CDプレーヤーとして利用できる。DP-900は7月中旬に、DC-901は7月下旬に発売する。

 プリアンプ「C-3800」に続く、アキュフェーズ創業40周年モデルの第2弾となり、同社のフラッグシップSACD/CDプレーヤーと位置づけられる。

 


■ DP-900

DP-900

 SACD/CDドライブは、外部振動を受けにくい重量級かつ高剛性のコンストラクションとし、重量は10.7kg。基本となるメカニカルベース部は、アルミブロックを高精密切削加工し、ベース厚15mm、フレーム厚17.5mmに仕上げている。

 一方、ディスク回転部とピックアップ部を一体化した「トラバース・メカニズム」は軽量化。ローディングメカとアイソレートする緩衝剤に着目し、振動の影響を受けないようにシリコン製の粘性ダンパーを採用。4点フローティング方式でトラバースメカを支える。

 レーザーピックアップは、1レンズ、ツインピックアップとなっており、SACD/CDを共用して、ピックアップ全体を小型化。CDの高精度出力も実現している。また、専用DSPを使用したデジタルサーボを備え、読み取り精度を向上している。

 出力端子として独自のデジタル伝送インターフェイス「HS-LINK」と同軸デジタル出力を装備。HS-LINK(RJ-45端子)は、DC-901と接続することで、SACDとCDの両方のデジタル信号を出力できる。同軸デジタル出力はCD専用となる。また、新開発のHS-LINKケーブル「AHDL-15」も併せて発売。長さは1.5mで価格は21,000円。

 消費電力は11W。外形寸法は477×394×156mm(幅×奥行き×高さ)、重量は30kg。リモコンも付属する。

 


■ DC-901

DC-901

 DP-900と組み合わせて利用するデジタルプロセッサー。MDSD方式のDSD信号変換に対応する。MDSDでは、高速FPGAを使ったデジタル演算部で遅延させた複数のDSD信号を、並列駆動のDACで変換。それぞれのデータを変換後に総加算して「移動平均フィルタ」回路を構成し、DSD信号をD/A変換するというもの。

 HS-LINKからのデジタル入力のほか、BALANCED×1、同軸デジタル×2、光デジタル×2、USB×1の各デジタル入力を装備。USB接続時には24bit/192kHzまでの入力に対応し、PCなどのUSB音源からの高音質再生が可能となる。出力はXLR(バランス)、アンバランス、同軸デジタル、光デジタルを各1系統備えている。グラフィックイコライザ「DG-48」との接続を想定したEXTERNAL DSP入出力端子を装備。DG-48を使ったデジタル音場補正に対応している。

 周波数特性は0.5Hz~50kHz。全高調波歪率は0.0005%。S/Nは120dB。消費電力は26W。外形寸法は477×394×156mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は23.4kg。


(2011年 6月 14日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]