ドコモ、LTEやDTCP-IP再生に対応したAndroidタブレット

-富士通の10.1型。GALAXYもLTE。Hulu対応


「ARROWS Tab LTE F-01D」(右)と「GALAXY Tab 10.1 Tab LTE SC-01D」(左)

 NTTドコモは、Android 3.2搭載の10.1型タブレット2モデルを発表。富士通製の「ARROWS Tab LTE F-01D」と、サムスン製の「GALAXY Tab 10.1 Tab LTE SC-01D」を10月上旬より順次発売する。

 両モデルとも、LTE方式の高速データ通信サービス「Xi(クロッシィ)」に対応したことが大きな特徴。LTE(Long Term Evolution:長期的進化)は、現行の3G方式を発展させた通信規格で、高速/低遅延なデータ通信を実現。

 受信時最大37.5Mbps、送信時最大12.5Mbpsの高速データ通信が可能。Xiエリア内の一部屋内施設では、受信時最大75Mbps、送信時最大25Mbpsで通信できるという。両モデルともテザリングに対応し、PCとUSB接続してUSBモデムのように通信する事も可能。


LTE高速通信のXiに対応

 ドコモの「Xi」対応製品は、これまでパソコンなどで利用するデータ通信端末やモバイル無線LANルータが発売されてきたが、今回は、初めて単体で使うXi対応製品となる。ドコモでは、新たな製品群として「ドコモタブレット」を設け、既存のGALAXY TabやOptimus Padを含め、タブレットのブランドとして訴求していく。



■ ワンセグ/防水でDLNA/DTCP-IP再生対応の「ARROWS Tab」

ARROWS Tab LTE F-01D

 10.1型/1,280×800ドット液晶を搭載した端末で、10月中旬に発売。IPX5/7の防水性能も搭載する。ワンセグにも対応。FeliCa、赤外線通信には対応しない。Android OSは3.2。カラーはEternal White。

 DLNA/DTCP-IP対応プレーヤーアプリ「DiXiM Player」がプリインストールされており、対応レコーダなどで録画した番組を無線LAN経由で視聴可能。

 ブラウザなどを、画面に触れずに操作できる「ハンドジェスチャーコントロール」機能も搭載。ジェスチャー操作は、内側のカメラで動作を認識して機能するもので、最適な距離は、画面から約30cm。ワンセグでは左右でチャンネル切替、上下でボリューム調整が行なえる。このほかでも、アプリなどソフトウェア側でキーボード操作の上下左右に対応していれば、アプリを問わずジェスチャー操作が可能。メインメニューなどの画面でも利用できる。ジェスチャー認識のON/OFFも可能。

ワンセグ視聴中に、手をかざして右から左に動かす画面左に矢印が表示され、チャンネルが変わったジェスチャー認識のON/OFFを設定可能

 カメラは、外側が有効510万画素、内側が同130万画素のCMOS。動画撮影は720pまで対応する。赤外線通信/FeliCa(おサイフケータイ)には対応しない。Bluetooth 2.1+EDRも搭載。前面にステレオスピーカーを備える。

 ノートPCなどの無線LAN対応機器を通信可能にするテザリングにも対応する。TIのチップセット「OMAP 4430」を搭載し、CPUは1GHzのデュアルコア。記録メディアは内蔵の16GBメモリとmicroSD/SDHCカードスロット。外形寸法は約262×181×11.3mm(縦×横×厚さ)、重量は約597g。内蔵バッテリでの連続待受時間は、LTEで約900時間、3Gで約1,600時間。

DLNA/DTCP-IP対応プレーヤーアプリ「DiXiM Player」側面背面


■ 1.5GHz高速動作の「GALAXY Tab 10.1」

GALAXY Tab 10.1 Tab LTE SC-01D

 10.1型/1,280×800ドット液晶を搭載し、10月上旬に発売。Android OSは3.2。カラーはPure White。

 CPUはデュアルコアで1.5GHz動作。テザリングにも対応する。なお、ワンセグ、FeliCa、赤外線通信には対応しない。記録メディアは16GBの内蔵メモリ。なお、SDカードスロットは備えておらず、外付けのカードスロットを別売で用意する。

 Bluetooth 3.0 +EDRも搭載する。カメラは、外側が有効320万画素、内側が同190万画素のCMOS。動画撮影は720pまで対応する。

別売スタンドを介してテレビとHDMI接続
 動画再生は最大1080pに対応。本体にHDMIは備えていないが、別売スタンドを介してテレビなどとHDMI接続できる。HDMI変換用のケーブルも発売予定。

 独自のTouchWizインターフェイスを採用。DLNAアプリをプリインストールし、GALAXY Tabをサーバーとして、撮影した動画/静止画を対応テレビに表示できる。外形寸法は約257×175×8.6mm(縦×横×厚さ)、重量は約565g。


側面背面スタンド側面にHDMIを備える


■ 映像配信サービスにも対応。「Hulu」は3カ月無料

 LTEの高速通信対応に合わせ、タブレットで利用できるコンテンツサービスを拡充。

 9月1日より日本でも利用可能になった映像配信サービス「Hulu」(月額1,480円/3カ月無料トライアル実施)のほか、「よしもとケータイバラエティ JOOKEY」(月額315円)などに対応。

 また、インターネット上の動画をタブレットで受信し、DLNA対応テレビにLAN経由で伝送できるアプリ「Twonky Beam Browser」も提供する。利用可能な配信サイトはYouTubeやJOOKEYなどで、順次拡大予定。ドコモマーケットにおいて、Xi対応タブレット発売日から2012年9月31日まではこのアプリが無料で入手できる。

 Xiの料金プランは、定額で2種類用意。一つは月額5,985円の「Xiデータプラン フラット にねん」で、もう一つは2,500円~6,510円で2段階制の「Xiデータプラン2 にねん」。なお、2012年4月30日までは、それぞれ1,575円割引した金額で提供する。

 さらに、今後の製品についてNTTドコモの山田隆持社長は、冬春モデルでXi対応スマートフォンを4機種発表することも明らかにした。

 なお、「Twonky Beam Browser」アプリや「Hulu」などの詳細、発表会の模様については別記事で掲載している。

HuluJOOKEYXiの料金プラン


(2011年 9月 8日)

[AV Watch編集部 中林暁]