キヤノンMJ、地デジTVを使った情報配信「フレミクスTV」

-銀行の受付番号などをTVに表示。B-CASカードIDで識別


「フレミクスTV」の概念図

 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、地デジ対応テレビを使った情報配信サービス「フレミクスTV」の試験運用を10月上旬より開始する。

 このサービスは、例えば金融機関の店舗や医療機関の待合室、官公庁の窓口などで、テレビ画面に地上デジタル放送を流しながら、受付番号や会場誘導、お知らせといったその場所特有の情報を表示できるというもの。放送局の地上デジタル放送とキヤノンMJのデータセンター上で管理する顧客のコンテンツを融合することで可能にする。

 デジタルサイネージなどの専用システムは不要で、地デジ対応テレビとインターネット回線があれば利用可能。また、テレビに挿入されているB-CASカードの固有IDがコンテンツを識別するため、テレビごとに表示させる情報の内容を変えられる。さらに、災害発生時にはテレビ放送を通じて緊急速報や災害状況を迅速に確認できるという。

 サービスの提供価格は未定だが、表示端末単位に月額課金方式で提供する予定。同社はコンテンツ制作会社と連携し、顧客独自の情報コンテンツの作成や改修を請け負うほか、業種・業態ごとのテンプレートを用意し、最適な情報コンテンツを提案していく。

 10月上旬よりテレビ朝日と朝日放送、名古屋テレビの3局と共同で試験運用を開始。来春には新規事業として本格的にスタートさせ、将来的にサービス対象エリアを全国へ順次拡大するとしている。事業目標として、2015年までに売上高10億円を目指す。



(2011年 9月 20日)

[AV Watch編集部 中林暁]