インターネット、VOCALOID3用音声ライブラリ「CUL」

-声優・喜多村英梨の声を元に制作


VOCALOID3 CUL

 インターネットは、VOCALOID3専用ライブラリ商品として、声優・喜多村英梨の声を元に制作した「VOCALOID3 CUL(カル)」を12月22日に発売する。ライブラリと、簡単な動作確認用アプリ「Tiny VOCALOID3 Editor」をセットにした「VOCALOID3 CUL」が11,340円、「VOCALOID3 Editor」をセットにした「VOCALOID3 スターターパック CUL」が17,640円。

 「Tiny VOCALOID3 Editor」は「VOCALOID3 Editor」と比べ、作成できるデータ(曲)の長さが最大で17小節に制限され、1つのボーカルトラック内に作成できるパートは1つだけ、WAVトラックはステレオのトラックのみとなる。また、トラックの追加・削除はできず、パートのサイズ変更にも対応しない。ほかにも、編集メニューの“元に戻す”機能が1回のみとなり、VSTプラグインが使用できないといった制限がある。


「VOCALOID3 Editor」をセットにした「VOCALOID3 スターターパック CUL」「VOCALOID3 Editor」の使用イメージ

 従来バージョンでは、楽曲制作ソフトのVOCALOID Editorと歌声ライブラリを一体化した形で販売されていたが、「VOCALOID3」ではそれぞれ分離して販売したり、ユーザーは1つのEditorをベースに、様々な歌声ライブラリを選択して追加できるようになっている。

 「VOCALOID3 CUL(カル)」の音声は、声優・喜多村英梨の声を元に制作。キャラクターのCULは、テレビ番組「VOCALO Revolution」(ボカロレボリューション製作委員会)から誕生したオリジナルキャラクターで、Culture(カルチャー)に由来した名前だという。収録言語は日本語で、推奨音域はF2~E4。推奨テンポは40~200BPM。対応OSはWindows XP/Vista/7で、7は32/64bitの両方に対応する。

 喜多村英梨は、「こどものじかん」の九重りん、「瀬戸の花嫁」の不知火明乃、「とらドラ!」の川嶋亜美、「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」の高梨奈緒など、様々な役柄をこなす人気声優。ラジオ番組などでも活躍している。

 VOCALOID3では、合成音の改良を行なわれているほか、より使いやすいユーザーインターフェイスを採用。従来のピアノロール形式のエディタに加え、各トラックを管理するためDAW(Digital Audio Workstation)のようなトラックビュー画面も導入した。さらに、伴奏のオーディオファイルもエディタ上で再生可能となった。VST Host機能も備え、合成した歌声にリバーブなどのエフェクトを掛けることがエディタ単体で行なえる。


(2011年 11月 18日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]