ソニー、平井新CEOによる経営体制を発表。TVはCEO直轄


平井一夫 次期社長 兼 CEO

 ソニーは27日、平井一夫 新社長 兼 CEOによる、4月1日以降の経営体制を発表した。エレクトロニクス事業の再生と成長と、グループ連携による魅力的な顧客体験の実現をめざすもので、マネジメントチームと、各事業領域やプラットフォームの責任者が、迅速かつ全体最適な意思決定を行ない“One Sony”を実現。事業経営のスピードを向上させるという。

 執行役 EVP CFOの加藤優氏、執行役 EVP CSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)の斎藤端氏の2名の執行役が、ソニーグループ全体の財務、経営戦略、事業戦略を担当。エレクトロニクス事業については、上記2名に、技術戦略を担当する執行役 EVPの根本章二氏と、商品戦略を担当する執行役 EVPの鈴木国正氏を加えた4名が中心となり、各事業本部、プラットフォーム、本社部門の長とともにエレクトロニクス事業の改革に取り組む。

 エレクトロニクス事業の重点領域は、デジタルイメージング、ゲーム、モバイルの3つで、経営資源を集中。また、並行して新規事業の創出やイノベーションの加速にも力を入れ、根本EVPが技術戦略全体を担当し、コアデバイス技術を担当する鈴木智行 執行役 EVPとともに、新規事業創出や次世代の基盤技術の確立への研究開発強化と、研究開発活動の選択と集中によるリソース配置の最適化を進める。

 また、鈴木EVPは、UX・商品戦略・クリエイティブプラットフォーム担当として、コンシューマ向けを軸とした全エレクトロニクス商品及びサービスの企画とデザインを統括。顧客視点でのソニーの商品・サービスの強化と融合戦略を横断的に推進するという。また、鈴木氏は、重点事業領域の1つであるモバイル事業(スマートフォン、タブレット、PC等)の担当執行役も務める。

 収益力の改善が課題のテレビ事業を含むホームエンタテインメント事業は、平井CEO直轄となり、平井氏が担当執行役を務める。イメージセンサーなどの半導体、デバイス事業、コアデバイスの研究開発活動は、鈴木智行執行役 EVPが担当する。今後の成長を見込むメディカル事業については、メディカル事業ユニットを設立し、吉岡浩 執行役 副社長が担当する。

ソニーグループ 組織概要図

(2012年 3月 27日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]