ヤマハ、iPad用のシンセサイザー&ドラムパッドアプリ

-CoreMIDI対応。アルペジエーター、録音/加工も


「Synth Arp & Drum Pad」のアイコン

 ヤマハは、iPad向けのシンセサイザーアプリ「Synth Arp & Drum Pad」を6月28日よりApp Storeで提供開始した。価格は700円だが、7月31日までは半額の350円となっている。対応OSはiOS 5.0以降で、快適に操作するためにはiPad 2以降を推奨するという。

 61種類のソフトウェアシンセサイザーと、342種類の楽器の演奏パターンを収録したアルペジエーター、指一本で複数のパーカッションやコード演奏ができるドラムパッドが利用できるアプリ。様々な音楽ジャンルのフレーズの演奏や制作を気軽に楽しめるという。MIDIループシーケンサー/レコーダも備え、演奏の録音や音色の加工も可能。さらに、Core MIDIに対応し、別売MIDIインターフェイス「i-MX1」を介して、MIDI接続した楽器や音源を演奏できる。

 内蔵するソフトウェアシンセサイザーは、ドラムキット7種類を含む61種類。CUTOFF、RESONANCCE、ATTACK、RELEASE、PORTAMENTOのノブで音色をコントロールでき、リバーブやコーラスなどのエフェクトも掛けられる。画面のリボンコントローラーで音色を変化させることも可能。

 アルペジエーターにより、和音を分散して弾いたパターンを自動的に生成して演奏可能。さまざまな楽器の演奏パターンを収録した342種類のアルペジオを選択でき、各フレーズのノートの長さやオクターブレンジ、スイングなどの設定をリアルタイムに調整できる。さらに、鍵盤のスケールタイプとルート音を指定して、さまざまな音階に沿った演奏が可能。画面のスケールキーの上で指を前後左右に動かしたり、タップの強度によって音色や演奏に変化をつけることもできる。

シンセサイザーの画面アルペジエーター

 ドラムパッドは16個備え、叩くだけでなくロール演奏も可能。それぞれ5つまでのノート(音程)とベロシティ(音の強さ)を設定でき、指一本で複数のパーカッションやコード演奏を行なえる。パッドごとに搭載されているステップシーケンサーを使ってリズムトラックを作成することも可能。学習機能も備えており、画面下部の鍵盤や外部MIDI機器の鍵盤でパッドの登録を行なえる。これらの設定は、64種類のユーザーテンプレートに保存できる。

 アルペジエーターやドラムパッドでの演奏は録音が可能で、通常の録音だけでなく任意の長さのループ録音も可能。既に録音した演奏を再生しながら重ねて録音していくオーバーダブ録音にも対応する。クオンタイズや録音スピードの調節も可能で、録音操作のアンドゥ/リドゥ(元に戻す/やり直し)も行なえる。

 同社の別売MIDIインターフェース「i-MX1」を介して、MIDI楽器や音源をアプリ上で演奏可能。シンセサイザー「MOTIF XF」(ファームウェアVer.1.20以降)との無線LAN接続も行なえ、ワイヤレスで演奏できる。

ドラムパッドMIDIループシーケンサー/レコーダ別売MIDIインターフェースのi-MX1


(2012年 6月 28日)

[AV Watch編集部 中林暁]