ソニー、交換レンズなど製造拠点統廃合。美濃加茂を閉鎖

本社やエレキ中心に2,000人規模の早期退職


 ソニーは19日、本社と国内エレクトロニクス事業の構造改革に向けた、一部製造拠点の再編と人員削減などの施策を決定した。

 製造拠点の統廃合については、ソニーイーエムシーエス(EMCS) 美濃加茂サイト(岐阜県美濃加茂市)の2013年末の収束を決定。同サイトで行なっている交換レンズやレンズブロックの生産をソニーEMCS幸田サイト(愛知県額田郡幸田町)に集約、また、携帯電話事業をスマートフォンへ集約する中で、美濃加茂サイトで行なってきた携帯電話関連の一部業務を終了し、一部をソニーEMCS 木更津サイト(千葉県木更津市)に移管する。

 また、2012年度内に合計2,000名の人員減を見込み、早期退職支援プログラムを実施。ソニーおよびソニーEMCSなど主要な国内エレクトロニクス連結子会社を対象とし、このうち約1,000名は本社を含む間接部門の人員を見込んでいる。

 本社部門においては、機能統合や組織簡素化を重点的に進め、今年度中に約2割の人員減を計画。テレビ事業を含むホームエンタテインメント&サウンド事業本部においては、既に実施した人員の社外への転進、グループ内へのリソースシフトにより、2012年10月末までに約2割の人員減を予定している。

 4月に実施した経営方針説明会では、事業構造改革と事業のポートフォリオの組み替えを通して、2012年度にエレクトロニクス事業を中心に、グループ全体で約10,000人(国内は3,000人~4,000人)の人員減を見込むと発表していた。

 今回の構造改革は、既に発表している2012年度中の10,000人の人員減及び750億円の構造改革費用見込みに含まれている。'12年度の構造改革による、2013年度以降の固定費削減効果としては年間約300億円と見込んでいる。


(2012年 10月 19日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]