パナソニック、W録画や8倍録画対応の新STB

500GBと1TB。次世代放送方式にも対応可能


500GB HDD内蔵の「TZ-HDW610シリーズ」

 パナソニックは、CATV用のセットトップボックス(STB)新モデルとして、500GB HDD内蔵の「TZ-HDW610シリーズ」と、1TB内蔵の「TZ-HDW611シリーズ」を、2013年2月に発売。CATV事業者向けに提供開始する。

 ケーブルモデムの有無や無線LAN機能の有無により、合計6機種のバリエーションとなる。


モデル名TZ-HDW610F
TZ-HDW611F
TZ-HDW610P
TZ-HDW611P
TZ-HDW610PW
TZ-HDW611PW
ケーブルモデム--
無線LAN--IEEE802.11a/b/g/n
HDD容量TZ-HDW610F:500B
TZ-HDW611F:1TB
TZ-HDW610P:500GB
TZ-HDW611P:1TB
TZ-HDW610PW:500GB
TZ-HDW611PW:1TB
1TB内蔵の「TZ-HDW611シリーズ」

 いずれのモデルもダブルチューナとなっており、内蔵HDDに2番組の同時録画が可能。EPGからリモコンの赤ボタンを押すだけで録画予約ができ、録画した番組の一覧から簡単に再生もできるという。また、外付けのUSB HDDも接続可能で、録画可能時間を拡張できる。BDなどの光学ドライブは搭載していない。

 HDDには最大で8倍の録画が可能。モードは「標準」、「長時間1」、「長時間2」から選べ、500GBの場合最大で約350時間、1TBなら最大約688時間のHD録画ができる。

 録画時にオートチャプタも可能で、2番組同時にチャプタを付与できる「Wオートチャプター」機能を搭載。リモコンの「スキップボタン」で、手軽にCMスキップができるという。

 DLNAのホームネットワーク機能にもサーバー/クライアントに両対応。録画した番組を対応クライアントにLAN経由で配信したり、別の対応レコーダで保存した番組をSTBから再生する事も可能。

 ケーブルDLNA運用仕様「JLabs SPEC-020」にも対応し、STBで受信した番組を有線LANで接続した別のBDレコーダなどで録画したり、STBの内蔵HDDやUSB HDDに録画した番組を、LAN経由で別のBDレコーダなどにダビング(ムーブ)する事もできる。

 HDW610PW/HDW611PWは無線LAN機能を内蔵。HDW610F/PとHDW611F/Pは、別売りの無線LANアダプタをUSB接続する事で、無線LANが利用できるようになる。

 パナソニックが提案するCATV STBの新たなサービス「CATVユニバーサルポータル」に対応。地域密着情報やCATV局独自メニューによるサービス提供を実現するというもので、利用者も簡単な操作でサービス選択ができるという。

 また、次世代放送方式(H.264/256QAM)に対応可能なハードウェアを採用。ソフトウェアバージョンアップで対応予定で、ケーブル事業者が長期間使用できるSTBになっているという。具体的にはJLabs SPEC-017 1.0版、SPEC-018 1.0版、SPEC-019 1.0版に対応予定。ただし、運用が開始されていない方式のため、実現時に一部機能で制約が出る可能性があるとしている。

 YouTubeの視聴や、「アクトビラ ビデオ・フル」にも対応。SDカードスロットも備え、AVCHD動画やJPEG静止画などを再生可能。SDカードスロットはSTB設置時の簡単設定機能にも使用する。

 出力端子はHDMI×1、D4×1、コンポジット×1、アナログ音声×1、光デジタル音声×1。EthernetやUSB端子、ケーブル端子、分配出力端子も備えている。

 消費電力はTZ-HDW610Fが23W、TZ-HDW611Fが26W。TZ-HDW610P、TZ-HDW610PWが20W、TZ-HDW611P、TZ-HDW611PWが23W。待機時消費電力は全モデル0.1W。VIERAと連携する省電力機能「こまめにオフ」や「ECOスタンバイ」にも対応する。外形寸法は共通で、360×258.5×59mm(幅×奥行き×高さ)。重量はTZ-HDW610F、TZ-HDW610P、TZ-HDW610PWが約2.0kg、TZ-HDW611F、TZ-HDW611P、TZ-HDW611PWが約2.4kg。



(2012年 11月 19日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]