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日テレと角川、ドワンゴ株をエイベックスから取得

角川が第2位の主要株主に。10社で共同プロジェクト

 ドワンゴは4日、同社普通株式の一部が、筆頭株式のエイベックス・グループ・ホールディングス(エイベックスGHD)から、角川グループホールディングス(角川GHD)と日本テレビ放送網(日テレ)に譲渡されることを明らかにした。これにより、角川GHDは第2位の主要株主となり、筆頭株主はドワンゴの川上量生会長となる。受渡期日は3月8日。

 エイベックスGHDは現在ドワンゴの発行済み株式総数の20.05%である40,900株を所有しており、8日に角川GHDへ8,163株、日テレへ8,163株を1株234,425円で譲渡する予定。これにより角川GHDは保有株式数が24,963株(12.23%)となり、第2位の主要株主に、エイベックスGHDは24,574株(12.05%)で第3位となる。現在34,395株(16.86%)を持つ川上量生会長の所有株式に変動はなく、筆頭株主となる。

 ドワンゴは、「持続的な成長を維持する為には新たなビジネスの創出や業容拡大をさせなくてはいけない状況。株主についても多様化を図る」とし、エイベックスGHDが保有株式の一部を売出すことに合意。ドワンゴは「エイベックスGHDとの間の従来の取引関係等には影響を及ぼさない」としている。

 角川GHDは、2010年の業務提携や、2011年5月の資本提携などでドワンゴとの協業を進めており、3月7日にはドワンゴ傘下のスカイスクレイパー株式を60%取得して子会社化する予定。「今後、ニコニコ動画におけるweb広告の拡大や、紙媒体との融合による新しい広告モデルを創出する」としている。さらに、ニコニコ動画のコンテンツと、角川GHDが持つ出版/映像等のリソースを活用してビジネスとしていくことを成長戦略の要ととらえており、今回の株式取得により、ドワンゴとの関係強化を図っていく。

 なお、ドワンゴは運営する「ニコニコ生放送」において、5日の14時よりドワンゴ、日テレなど10社による新たな共同プロジェクトについての記者発表会の模様を生放送。ドワンゴの川上会長や、日本テレビの奥田誠治 コンテンツ事業局長代理兼映画事業部長、スタジオジブリの鈴木敏夫 代表取締役プロデューサーらが登壇する予定。

(中林暁)