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東芝、デジタルプロダクツ事業構造改革。TV/PCで2割人員減

新興国やBtoB強化。'13年度下期の同事業黒字化へ

 東芝は26日、デジタルプロダクツ事業の収益改善に向けた取り組みを発表。新興国市場開拓やBtoB事業へのシフト、高付加価値製品のグローバル展開などの施策を順次実施するとともに、テレビとPC事業の従業員の約2割を、成長領域である社会インフラ事業などに配置転換する。

 同社のテレビ事業は2期連続の赤字となっているほか、スマートフォンやタブレットとの競合によるPCの需要減少など、PC事業についても市場環境の悪化が予想される。そのため、2013年度にテレビ事業とPC事業双方でさらなる構造改革を推進し、デジタルプロダクツ事業の'13年度下期黒字化を目指す。

 構造改革では、新興市場の開拓とBtoB事業へのシフト、高付加価値製品のグローバル展開を推進して売上/利益拡大を図ると共に、経営のスリム化やコスト削減を行なう。そのために、デジタルプロダクツ&サービス社の組織改正を実施し、テレビなどの映像事業を担当する「ビジュアルソリューション事業部」、BtoC向けPCやタブレットなどの「パーソナルソリューション事業部」、BtoBを担当する「ビジネスソリューション事業部」の3事業部制に再編する。

 これに伴い、国内でテレビやPCに関わる従業員総数の約20%に相当する設計開発、営業、スタッフなど約400名の従業員を、'13年度中に社会インフラ事業などに配置転換。これらの施策により、テレビ事業とPC事業の合計で、'13年度は'12年度比で約100億円、'14年度は約200億円の固定費削減を図る。

 テレビ事業については注力市場の集中と選択を行ない、人的資源を新興国など注力地域に集中。新興国市場売上比率を'12年度の約3割から、'13年度は約4割まで拡大する。

 また、4Kテレビに代表される大型高付加価値製品の積極的グローバル展開やクラウドサービス提供、地域特性に合わせたローカルフィット商品展開などの従来施策は継続しながら、デジタルサイネージやホテル、病院などのBtoB事業を強化。'14年度にBtoB事業比率約1割をめざす。また、グラスレス3Dテレビ技術の応用などにも取り組む。

 コスト削減については、プラットフォームの共通化や機種数の削減を図り、プラットフォームは'12年度の14から、'13年度は9まで削減。機種数も'12年度の115から'13年度67まで削減する。生産委託先も従来の1/3まで絞り込むほか、生産から流通までのオペレーションフロー改善などで、生産/販売拠点の最適化を行なう。

 PC事業については、新興国市場を強化。新興国市場の売上比率を、'12年度の約3割から'13年度は約4割まで拡大する。BtoBについても、'12年度の約2割から、'15年度を目処に約4割まで拡大する計画。BtoBの強化のためにセキュリティや、省エネ関連のクラウドソリューションなどをグローバルに提案する。BtoCについては、直販サイト「東芝ダイレクト」の活用など販売チャンネルの拡大を計画している。PCのコスト削減もテレビと同様で、オペレーションフロー改善やプラットフォーム削減('12年度20→'13年度15)などを行なう。

 東芝では、今後も生産や国内外販売体制見直しなど、「聖域を設けずにさらなる構造改革を策定・実施していく」としている。

(臼田勤哉)