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JDI、世界初eLEAP×HMO技術の32型車載用ディスプレイ

JDI資料より

ジャパンディスプレイ(JDI)は、高輝度・長寿命を特徴とする次世代有機ELディスプレイ“eLEAP”の新製品として、バックプレーンにHMO技術を採用した「32型車載用ディスプレイ」を開発した。eLEAPとHMOを組み合わせた、車載向けの大型自由形状ディスプレイの開発は世界初という。

eLEAPは、世界初のマスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成することで、大型かつ自由な形状の設計が可能な有機ELディスプレイ。従来の有機ELディスプレイに対し、約2倍の高開口率を持ち、かつ特に車載用途で求められる長寿命化を実現できる。

今回開発した車載用ディスプレイには、eLEAPバックに加え、バックプレーン技術にHMO(High Mobility Oxide)を採用。HMOの特徴である高耐圧特性(高電圧/大電流)により、高輝度化を実現。さらに高リフレッシュレート駆動や低周波駆動による低消費電力化を可能にした。

2つ技術の組み合わせにより、JDIの従来品(32型液晶ディスプレイ)と比較して、消費電力を76%低減。さらに解像度を+12%、輝度(明るさ)を+15%、コントラストを690倍に大幅改善できたという。

JDI資料より

JDIでは、車載向けに開発した2 Vision Display(2VD)技術とディスプレイ形状の自由度が高いeLEAPとの融合も進めており、車載向けだけでなく様々な製品向けにも提案してゆくという。また、すでに世界の主要な自動車メーカーや車載用電装メーカーに対し、2VDのプロモーションを実施しており、高い関心が寄せられているとのこと。

なおJDIは同日、台湾のディスプレイメーカーInnoluxとその子会社であるCarUXと、eLEAP戦略提携の契約を結んだことも発表している。