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松田聖子のアルバム6作が初SACD化。「マスターテープのみずみずしい声をオーディオで」

 ステレオサウンドは、松田聖子の作品を初SACD化。初期6作品を発売予定で、第1弾の「SQUALL」(1980年/SSMS001)と「風立ちぬ」(1981年/SSMS002)をSACD/CDのハイブリッド仕様で9月下旬に各3,780円(税込)で発売する。ステレオサウンド独占販売で、直販サイトのステレオサウンドストアと、通信販売、一部のオーディオショップでの取扱となる。

「SQUALL」(1980年/SSMS001)
「風立ちぬ」(1981年/SSMS002)

 なお、第1弾の2タイトルは、9月23日から有楽町・東京国際フォーラムで開催される「2014 東京インターナショナルオーディオショウ」のステレオサウンド販売ブースで限定数、先行販売される。

 松田聖子のアルバムを試聴ソースとして活用するオーディオファンが多いことから、ステレオサウンドとソニー・ミュージックダイレクトによる独自企画として、「今日の技と耳でハイブリッドSACD化した」というもの。「SQUALL」と「風立ちぬ」を皮切りに、10月下旬に「PINEAPPLE」(1982年/SSMS003)、「CANDY」(1982年/SSMS004)、11月下旬には「ユートピア」(1983年/SSMS005)、「SUPREME」(1986年/SSMS006)と、1カ月に2作品ずつのペースで発売予定。

「PINEAPPLE」(1982年/SSMS003)
「CANDY」(1982年/SSMS004)
「ユートピア」(1983年/SSMS005)
「SUPREME」(1986年/SSMS006)

 スーパーバイザーとして音質を監修したのは、「季刊ステレオサウンド」誌で連載し、高音質な音楽ソフトに関する著作も豊富な嶋護氏。東京・乃木坂のソニー・ミュージックスタジオ 東京でのマスタリングに立ち会ったほか、嶋氏はSACDに付属する特別解説書(4ページ)も担当している。

 オリジナルマスターからのリマスタリング作業は、ソニー・ミュージックスタジオ 東京の所属で、松田聖子が新作を制作する際には、現在でも関わることが多いエンジニアの鈴木浩二氏が担当。「SUPREME」以外の5作品は、鈴木氏が、アナログのオリジナルマスターテープから直接DSD化している。「SUPREME」はオリジナルがデジタルマスターのため、PCMデータからのDSD化となる。

オリジナルのアナログマスターテープを再生するのはスチューダーのA820。その出力がダイレクトにDSD化される
マスターテープの音を活かすためにマスタリングをしているエンジニアの鈴木氏
マスターテープを聴き終え、音の方向性についてディスカッション。右がスーパーバイザーの嶋護氏

 ステレオサウンドでは、これらの作品の魅力について、「豪華な制作陣と、手間を惜しまぬプロダクションから生まれた80年代前半の松田聖子作品は、おそらく2度と生み出すことのできない音の宝物といえる。マスターテープそのままの、みずみずしい声の魅力を、オーディオシステムで楽しんでほしい」としている。

(山崎健太郎)