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三菱、音質を改善したDIATONEカーナビ「NR-MZ90PREMI」

7N銅ケーブル使用。NCV振動板の車載DIATONEスピーカーも

 三菱電機は、高音質を追求したオーディオナビ「DIATONE SOUND. NAVI NR-MZ90シリーズ」2機種を10月9日より順次発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は7N銅のケーブルなどを採用した上位モデル「NR-MZ90PREMI」が24万円前後、ケーブルが通常タイプの「NR-MZ90」が16万円前後。発売日は、NR-MZ90PREMIが10月21日、NR-MZ90は10月9日。

NR-MZ90PREMI

 また、車載用のDIATONEスピーカー新モデルとして、新構造のNCV振動板を用いた2ウェイセパレートの埋め込み型「DS-G500」も10月21日に発売する。価格は16万円。

ナビ「DIATONE SOUND. NAVI NR-MZ90シリーズ」

NR-MZ90

 高音質パーツなどを搭載した「DIATONE SOUND. NAVI」の新モデル。7型/800×480ドットのディスプレイを備え、地デジのフルセグ/ワンセグチューナやDVD/CD、USB、SDカードスロット、Bluetooth、FM/AMチューナを搭載。従来機種からの変更点として、回路設計の改良や、メニュー画面の見直しで音質と使い勝手の向上を図っている。

 上位モデルの「NR-MZ90PREMI」は、7N(99.99999%)の高純度銅ケーブルを電源とスピーカーハーネスに使用することで、電源や音楽信号の経路の音質劣化を排除。NR-MZ90は、通常タイプの電源・スピーカーハーネスを同梱する。

 高精度の「アドバンスドDACマスタークロック方式」により、ジッターの排除を徹底したほか、試聴を重ねて回路パターン設計や部品選定を最適化し、波形伝送の損失を低減した「アドバンスドファインチューニング」を施し、アナログ領域の音質を改善。また、残響音を付加せず音楽信号のみを使うことで音質劣化を抑えたサラウンド機能「Pure Extend Wide Surround」も搭載する。

 DACは、従来モデルのNR-MZ60/MZ80シリーズと同様にTI/バーブラウンのアドバンスドセグメント方式を採用した32bitタイプを搭載。電源部は、汎用IC電源ではなくDIATONE独自技術によるディスクリート回路による「ハイスピードディスクリート電源」を採用し、SN感なども向上させた。

 そのほか、上位モデルNR-MZ90PREMIのみの特徴として、NR-MZ80と同様に64bit DSPを備え、「フロント左右独立31 バンド・アジャスタブルFIRイコライザー」や、「マルチウェイ・タイムアライメント」、「アジャスタブルFIR クロスオーバーネットワーク」などにより、車室内の音質調整が行なえる。

 マルチウェイスピーカーのタイムアライメントを行なう「マルチ+パッシブ設定」には、新たに「3Way/Low」を搭載することで、ハイエンドスピーカーの能力も余さず発揮でき、奥行き感のある音場を再現するという。

 アンプ出力は両機種とも45W×4ch。IC内部の大電流供給ラインに純銅線を使用した、NXP製のMOS-FETパワーアンプICを搭載。増幅率を3分の1に下げて入力信号レベルを3倍にすることで、周辺ノイズの影響を抑えたクリアで迫力ある音を実現したという。HDMI入力や、コンポジット映像入出力、アナログ音声入出力、カメラ入力、サブウーファ出力なども装備。

 地デジは4アンテナ/4チューナを搭載し、受信状況に応じたフルセグ/ワンセグ自動切り替えに対応。DVD/CD部は、DVDビデオや音楽CDのほか、リニアPCM(WAV)や、MP3/WMA/AAC音声の再生に対応。USBメモリやSD/SDHCカードに保存したWAV/MP3/WMA/AACも再生でき、iPhone/iPodをUSB接続して内部の音楽を再生する事もできる。Bluetoothはバージョン2.1+EDRに対応し、コーデックはSBC。

 操作性の面では、全てのAVソースの選択を1画面でできる「AVトップメニュー」を採用。iPod/iPhone再生画面には、「アルバム」、「トラック」、「アーティスト」のリスト表示ボタンを備えている。また、車体の幅やスピーカーの数、位置を選択するだけで、その車に合った音で楽しめる「簡単プリセット」も搭載。車の標準スピーカーで、細かな音質調整をしなくても音楽を楽しみたいというユーザーのニーズに対応した。

 ナビの地図用に16GBメモリを搭載。右ハンドル車の運転席から地図を視認しやすいように、操作ボタンや時計などの常時表示される情報を画面の左側と下方に集中的に配置した「L字レイアウト操作ボタン」を採用。画面右側を地図表示領域として確保し、レーン情報や次に曲がる方向が表示されても地図の視認性を維持している。

 最終目的地の方向は、常にピンクの目的地目安線で表示することで、曲がる方向を直感的に把握しやすくしたほか、自車の位置と曲がる交差点までの距離をナビ右下の目盛りで表示する「残距離バー」も新たに搭載。よりわかりやすい交差点案内を実現した。

スピーカー「DS-G500」

 カーボンナノチューブを用いたNCV(Nano Carbonized high Velocity)振動板を搭載する車載用の2ウェイセパレートスピーカー。低音から80kHzの超高域まで、迫力ある原音に近い音を実現するという。

DS-G500

 ウーファは160mm径で、振動板背面を5本のリブで補強して剛性を高めた「ソリッドライン構造」を採用。振動板の内周部と外周部の剛性の変化量を抑え、ボイスコイルの動きに対して外周部もほとんどたわむことなく、歪み感を抑えた中低音の再生を可能にした。

 ツイータの振動板は、新開発の「Yコンタクト構造ドーム&コーン型振動板」を採用。ドーム型とコーン型の接点部構造を改良して剛性を高め、ボイスコイルの駆動力をストレートに振動板に伝えることで高音域特性を改善、伸びやかながら耳に優しい高域再生が行なえるという。

 ウーファとツイータのダイレクター(音波の放射特性を制御する着脱可能なリング)部のカラーはブラック、ウーファのDMフレーム部をピアノブラックとし、上質感を演出。ウーファとツイータ、ネットワーク部のDIATONEロゴカラーはゴールド。

 再生周波数帯域は、ウーファが50Hz~10kHz、ツイータが1.5kHz~80kHz。出力音圧レベルはウーファが90dB、ツイータが88dB。インピーダンスはいずれも4Ω。

 ウーファやツイータ、ネットワーク、ダイレクターなどの各部品は単品購入もでき、従来モデルのDS-G20やDS-G50、他社の2ウェイスピーカーからもシステムアップしやすくしている。

(中林暁)