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オーテク、対向配置ダイナミック型イヤフォンに音質チューニングモデル。フルレンジBAも

 オーディオテクニカは、2基のダイナミック型ユニットを向かい合わせに配置した、“DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS”を搭載したイヤフォン「ATH-CKR9」と、14mm径ダイナミック型ユニットを採用した「ATH-CKR7」それぞれに、限定カラー/チューニングモデルを11月14日に発売する。価格はどちらもオープンプライス。型番の末尾に「LTD」が付き、店頭予想価格は「ATH-CKR9LTD」が3万円前後、「ATH-CKR7LTD」が13,000円~14,000円程度。

 どちらのモデルも限定カラーを採用しているほか、「ATH-CKR9LTD」は音のチューニングも変更している。

ATH-CKR9LTD
ATH-CKR7LTD
右が「ATH-CKB70」、左が「ATH-CKB50」

 また、11月14日にはフルレンジのバランスド・アーマチュアユニット(BA)を1基採用したイヤフォン2機種も発売する。価格はどちらもオープンプライスで、店頭予想価格は「ATH-CKB70」が8,000円前後、「ATH-CKB50」が4,000円前後。

ドライバ対向配置でハイレゾ対応の「ATH-CKR9LTD」

 「ATH-CKR9LTD」は、ハウジングのサイズと形状が、通常のCKR9より少し大きく、CKR10に近くなっている。素材は切削アルミニウム。

 DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSという機構を採用。13mm径のダイナミック型ドライバを、向かい合わせに配置したもので、2つの振動板は同時に動く。同じ動作をするのではなく、片方のドライバには逆位相の信号を入力する事で、互いに逆の動き方をする。

 例えば、振動板Aが前方へ動くと、向かい側の振動板Bは後方へ引く。ユニットが振幅する際、前に動く時よりも、後方へ引く動作の方が鈍い事がある。新機構では向かい側のユニットからの音圧が、後ろに引くユニットを後押しする役割を果たし、理想的なリニアドライブ(前後直進運動)が実現できるとする。ハウジング内圧に対し、通常のイヤフォンの倍の駆動力が得られ、なおかつその動きのスピードに差がない事が特徴だという。

 これにより、「相互変調の無い、広帯域に渡って高い音の再現性を確保。高い音圧でイヤフォンらしからぬ“次元の高い再生音”を実現する」としている。低域特性を最適に調整するベース・アコースティックレジスターも搭載する。

ATH-CKR9LTD

 出力音圧レベルは110dB/mW、再生周波数帯域は5Hz~40kHzで、ハイレゾ再生にも対応。。インピーダンスは12Ω。ケーブルは着脱できない。Y型で、長さは1.2m。ケーブルを除いた重量は12g。

14mmドライバ搭載「ATH-CKR7LTD」

 専用設計の14mm径ダイナミック型ドライバを採用。ハウジングの前後には、高域用と低域用のアコースティックレジスターを搭載し、それぞれの音域を調整。最適な音質を実現するという。

ATH-CKR7LTD

 ハウジングの素材に、切削ステンレスとアルミニウムという2つの異なる素材を使っているのが特徴。組み合わせる事で、音質の向上と不要振動を抑制、クリアな音を再生できるとする。ステンレスハウジング一体型のスタビライザーも採用。音の歪みを抑制している。

 再生周波数特性は5Hz~28kHz。インピーダンスは16Ω。最大入力は200mW。ケーブルは1.2mのY型で、着脱はできない。ケーブルを除いた重量は約10g。入力はステレオミニ。

シングルBA搭載でバランス重視「ATH-CKB70」

 CKB70は、小型筐体の中に大型のBAユニットを搭載。高域の減衰を抑え、音の伝搬効率を向上させるというアコースティック・ホーンも搭載する。カラーはブラックとレッド。シングルドライバだが、バランスを重視した音作りのモデルとなる。

ATH-CKB70のレッドモデル
ATH-CKB70

 また、耳に沿うイヤーホールドブッシングにより、フィット感を高めている。ケーブルは1.2mでL型プラグを採用。イヤーピースは4サイズ同梱する。

 再生周波数帯域とインピーダンスは、10Hz~15kHzで、51Ω。ケーブルは着脱できない。長さは1.2mのY型。ケーブルを除いた重量は約5.8g。

フルレンジBAで低音重視「ATH-CKB50」

 CKB50は、新設計のBAドライバを搭載、締りのある低音再現を可能にしたという。カラーはブラック、ブルー、ゴールド、レッド、ホワイト。

ATH-CKB50

 装着安定性を高めるために、独自のループ形状も装備。長時間でも負担が少なく、4サイズのイヤピースも同梱する。

 再生周波数帯域とインピーダンスは20Hz~15kHzで、65Ω。ケーブルは着脱できない。長さは1.2mのY型。ケーブルを除いた重量は約4.4g。

ATH-CKB50
耳に沿うイヤーホールドブッシングでフィット感を高めている

(山崎健太郎)