ニュース

JDI、低温でも動画がくっきり見える高速応答液晶を開発

 ジャパンディスプレイ(JDI)は、低温環境下でも動画がくっきり見えるという新駆動方式採用の高速応答液晶ディスプレイを開発した。低温化でも残像の少ない動画再生が可能なため、車載向けやカメラ向けでの応用を見込む。10月29日からパシフィコ横浜で開幕する「Display Innovation 2014」に出展し、2015年度中の量産確立を目指す。

車載用の10型高速応答液晶

 液晶の特性として、極端な低温下では応答速度が落ちて残像が発生するという課題がある。今回のディスプレイでは、広視野角、高コントラスト、色調変化が小さいといったIPSの長所を活かしながら、応答速度を向上させる新しい駆動方式を開発。その結果、特に0度以下の低温下でも、約2~3倍の応答速度改善が見込まれるという。そのためリアルタイムの正確な動画表示が求められる車載向けや、カメラ向けなどの製品用途への展開を想定している。

 Display Innovationに出展するのは、車載用の10型/2,880×1,080ドット(精細度308ppi)のディスプレイと、デジタルカメラ用の2.95型/720×480ドット(同293ppi)のもの。応答時間は、車載用がtr+tf = 60+35ms @-30度、3.5+2.5ms @25度、デジカメ用がtr+tf = 30+25ms @-20度、5+5ms @25度。

デジカメ用の2.95型高速応答液晶

(臼田勤哉)