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ソニー、Android TV/4KプロセッサX1搭載テレビを発表

画質追求と使い勝手の向上へ。Google/MediaTekと協力

 ソニービジュアルプロダクツ(SVP)は6日、液晶テレビBRAVIAの商品力強化と、新たな顧客価値の提案を目指し、OSにAndroid TVを、映像エンジンに新開発の「4KプロセッサX1」を採用した新テレビプラットフォームを開発し、2015年に順次発売する新ラインナップで採用すると発表した。採用テレビは、米国時間6日から開催される「2015 International CES」において、発表・展示する。

米国で発表された75型の4Kテレビ「XBR-75X910C」

 SVPは、ソニーのテレビ事業を担う100%子会社。同社が目指すテレビは、リビングルームの中心で多種多様なエンタテインメントと一体になり、臨場感あふれる映像とサウンドを実現する「感動を映し出す窓」を目指し、そのために新プラットフォームの導入を行なうとする。Android OSへの対応とともに、ソニー独自の画質アルゴリズムを盛り込んだシステムLSIの実装設計で台湾MediaTekと協業している。

 開発にあたり、独自の差異化技術への集中と、業界オープンプラットフォームの効率的な活用により、商品力強化と事業の収益性向上を図る。

 2015年のBRAVIAでは、HDコンテンツに加え、4K放送や配信など多様化する映像コンテンツにおける高画質な4Kアップコンバート画質、4Kネイティブ画質を実現するために、新映像エンジン「4KプロセッサX1」を導入。高画質を支える、精細感、色域、コントラストの3大要素を大幅に向上するという。

65型4Kテレビ「XBR-65X930C」

 4KプロセッサX1では、入力映像信号の解像度などを詳細に分析し、それぞれの信号の持つ情報量に合わせた最適な画質処理を実施。4K画像に対しては、独自の4K用データベースを用いた処理により、これまでにない精細感を実現するという。また、4Kアップコンバート時にも、「4K X-Reality PRO」の能力を強化し、微細な図形をより正しく描写したり、ノイズ低減を向上させたりするなど、高品位の4K画質を実現するとしている。

 また、2013年から採用しているトリルミナスディスプレイの表示性能を余すところなく引き出せるよう、入力された画像の色相・明度・彩度をより詳細に分析してカラーマネジメントを行ない、より自然に近い深い色あいを再現するとしている。高輝度新技術「X-tended Dynamic Range」も導入し、信号のダイナミックレンジを広げ、さらなるきらめき感を実現する。

 Android TVの導入により、Androidスマートフォンのような音声入力や検索などに対応。モバイル機器のコンテンツをBRAVIAに映し出して楽しめる「Google Cast」にも対応し、モバイル機器と同じIDを使ってGoogle Playにアクセス可能。大画面でゲームやアプリをダウンロードして楽しめる。4Kモデルだけでなく、一部のフルHDモデルでもAndroid TVを採用する。

AndroidをBRAVIAに全面導入
Google Castに対応

 さまざまな映像コンテンツにワンクリックでアクセスできる、独自のワンフリックエンタテインメントも進化。Android TV上でBRAVIAならではの差異化された使い勝手を提供。2015年モデルでは、コンテンツバーにアプリ一覧を新たに設けたほか、リモコン上にアクションボタンを設け、画音質設定や番組関連SNS情報のシェア、コンテンツを楽しむ機能への入り口を一箇所にまとめている。

4K BRAVIAも3シリーズ展開

XBR-55X900C

 4K BRAVIAは3シリーズ11機種を展開。世界最薄の約4.9mm(最薄部)を実現し、新たなデザインコンセプト「Floating Style」を提案する「X900Cシリーズ」は、55/65型と、75型を用意する。

 放送などの圧縮音源をハイレゾ相当の音質にアップスケールする独自技術「DSEE HX」と、ハイレゾ対応スピーカーを搭載した世界初ハイレゾ対応テレビ「X930Cシリーズ」は、65型と75型をラインナップする。

 そのほか、X1プロセッサを搭載した55/65/75型「X850Cシリーズ」や、43/49型の「X830Cシリーズ」なども展開する。

XBR-X55X850C
43型「XBR-43X830C」

(臼田勤哉)