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2014年の薄型TV販売額は前年比3%増で4年ぶりのプラス

4Kは5.5倍の17万台。ハイレゾポータブルは2.4倍。GfK調査

 GfKマーケティングサービスジャパン(GfK)は10日、2014年の家電およびIT市場の国内販売動向を発表した。2014年の国内家電市場規模は前年比1.2%増の7兆5,400億円。消費税増税やWindows XPサポート終了などの大規模な駆け込み需要と、その後の反動が見られたものの、通年では前年をやや上回った。

 分野別では、タブレットなどのIT関連製品や、生活家電が金額ベースで前年より伸長し、薄型テレビも販売金額で4年ぶりにプラス成長となった。オーディオ製品では、ハイレゾ対応のポータブルプレーヤーが増加し、台数は減少したものの平均価格が上昇。ヘッドフォン/ヘッドセットも金額ベースで前年比11%増となった。一方、デジタルカメラの販売台数は4年連続で減少となった。

薄型TV 市場規模の推移(万台)

 AV市場については、薄型テレビの販売台数が前年比5%減の579万台となったが、平均価格が前年比5,000円増の63,600円と上昇し、販売金額では4年ぶりにプラスの前年比3%増となった。46型以上のテレビの数量構成比が前年の13%から15%に拡大するなど、大画面化が進んでいることや、4Kテレビの販売台数が前年比5.5倍の17万台に拡大したことなどに加え、中小型でも価格が上昇に転じていることが平均価格上昇に繋がっているとしている。

 Blu-ray Disc/DVDは前年比5%減の518万台、金額ベースでは前年比3%減となった。BDレコーダが前年比5%減の254万台となる一方、BDプレーヤーは前年比13%増とプラス成長を維持した。BDレコーダでは全録機能やキーワード指定による自動録画などへの対応に伴いHDD容量の大型化が進展し、1TB以上製品の数量構成比は2013年の34%から44%に拡大。ダブルチューナ搭載機の数量構成比も、前年の63%から69%へ拡大した。

 オーディオ製品では、スマホの普及によりポータブルメディアプレーヤーが前年比30%減の281万台に縮小。一方、ハイレゾ対応モデルの販売台数は前年比2.4倍と伸長し、平均価格は前年比7%増の16,300円となった。ヘッドフォン/ヘッドセットは前年比1%減の1,890万本となったが、ヘッドセットの比率拡大や、高価格製品の販売増加などにより、平均価格は前年比11%上昇し、金額ベースでも同11%増となった。

 イメージング市場では、デジタルカメラが前年比22%減の656万台で4年連続のマイナスとなった。コンパクトカメラが同25%減の448万台と縮小が続き、前年好調だったレンズ交換式カメラも同13%減の208万台と3年ぶりにマイナスとなったことから、この4年間で最も大きい落ち込み幅になったとしている。

(一條徹)