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'14年のBD/DVD売上は前年比91.3%。「アナ雪」ヒットも全体の押し上げには至らず

 日本映像ソフト協会(JVA)は13日、2014年のビデオソフト出荷統計調査の結果について発表した。2014年1月~12月のビデオソフト売上金額は2,299億2,300万円で、前年比91.3%、売上数量は7,889万4,871枚で同96.2%と、金額・数量とも前年を下回った。JVAでは、「7月~12月の売上が前年同期比95.3%であったのに対し、1月~6月は同87%と、上半期の低迷が大きく響いた」としている。回答社数は2013年と同じ32社。

 メディア別では、BDの売上金額が921億4,400万円と前年比103.8%に伸長したのに対し、DVDの売上金額は1,377億7,900万円で同84.5%に減少。BDとDVDの売上金額の構成比は40.1:59.9で、BDの売上が4割を超えている。

 流通チャネル別の販売状況は、販売用の売上金額が1,675億1,600万円で前年比91.2%、レンタル店用が615億600万円の同91.7%で、両方の市場とも約1割程度の減少となった。販売用、レンタル店用、業務用の割合は72.9:26.7:0.4となり、ほぼ前年と同じ割合となった。

 ビデオソフト全体の販売用の売上金額におけるBDとDVDの割合は52.1:47.9で、初めてBDが過半数を超えた。販売用のジャンル別売上金額は、1位が「日本のアニメーション(一般向け)」の527億4,500万円で、構成比31.5%となったが、前年比86.4%と減少した。2位は「音楽(邦楽)」で425億3,800万円(構成比25.4%)、3位は「洋画(TVドラマを除く)」で171億2,000万円(同10.2%)だが、前年比はそれぞれ87.2%、83.9%にとどまった。「アナと雪の女王」のリリースのあった「海外のアニメーション(一般向け)」は107億4,800万円(構成比6.4%)で4位となり、前年比374.8%と大きく伸長したが、販売用全体を押し上げるには至らなかった。

 ビデオソフト全体のレンタル用の売上金額におけるBDとDVDの割合は7.7:92.3で、依然としてDVDが多数を占めている。ジャンル別売上金額は、1位が「洋画(TVドラマを除く)」の129億4,500万円(構成比21%)、2位は「日本のアニメーション(一般向け)」で113億円(同18.4%)となったが、前年比は86.1%、85.8%といずれも減少した。3位の「邦画(TVドラマを除く)」は売上101億8,400万円(構成比16.6%)で、前年比105.8%と前年を上回った。

 BD全体の売上金額における販売用、レンタル店用、業務用の割合は、94.8:5.2:0.1で、販売用の売上が圧倒的に高くなっている。前年比は販売用が103.6%、レンタル店用が107.9%と共に伸長が続いている。DVD全体の売上金額における販売用、レンタル店用、業務用の割合は58.2:41.2:0.6。前年比は販売用が80.7%、レンタル店用が90.5%で、販売用が約20%減少した。

(一條徹)