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縮小続き、大手撤退相次ぐ記録メディア市場。BCN調査

 BCNは4日、CD/DVD/BDなど光学記録メディア市場の販売枚数調査結果を公表した。同市場では、国内最大手のTDKブランド(イメーション)が2015年12月末をもって製品販売を終了し、記録メディア事業撤退を発表するなど、今後も大手の撤退による影響が予想される。

 調査では、2012年10月の販売枚数を基点とし、以降の推移をチャート化。2015年10月には基点に対しCDは69.2、DVDは64.9と大きく落ち込んでいる。BDについては10月時点では107.9と基点を上回る水準だが、3年を通じてみると右肩下がりの傾向が見られるという。HDDやSSD、USBメモリなどの大容量化、低価格化の影響により、光学メディア市場が縮小している。

光学メディアの規格別販売枚数推移
出典:BCN
2014年年間のメディア種別メーカーシェア
出典:BCN

 また、2014年年間の販売数量をメディア別に見ると、CDはTDKが35.8%でトップで、以下マクセル(27.8%)、太陽誘電(11.0%)と続く。DVDはTDK(26.3%)、マクセル(23.4%)、ビクター(12.8%)の順、BDはソニー(26.3%)、TDK(22.2%)、パナソニック(16.8%)となる。首位争いをしていたTDK(イメーション)に加え、太陽誘電およびビクターも'15年中の撤退を決めているなど、市場では大手の撤退が相次いでいる。

 撤退を決めたTDKの販売枚数シェアを見ると、'14年10月から15年10月まで、CD/DVD/BDの各メディアでシェアを高めており、特にBDは24%から35.5%と約11ポイント上昇していた。BCNでは、「ブランド力あるメーカーの撤退は、市場縮小に拍車をかける恐れもある」と分析している。

(臼田勤哉)