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視線追跡型HMD「FOVE」に鴻海やサムスン、コロプラが出資。12.3億円調達

 世界初の“視線追跡型”ヘッドマウントディスプレイ「FOVE」(フォーブ)を手がけるFOVEは23日、'16年秋の発売に向けた量産や研究開発、コンテンツ拡充に向け、総額1,100万ドル(約12.3億円)の第三種割当増資を発表した。増資を引き受けるのは、スマホゲームなどを手がけるコロプラが設立したColopl VR Fund、鴻海精密工業(ホンハイ)のベンチャーキャピタルファンド“2020”、サムスンのSamsung Venture Investment。

「FOVE」

 リードインベスターとなるColopl VR Fundは、コロプラと、投資事業を展開する子会社コロプラネクストによって設立されたVR専門ファンド。日韓のネットカフェ7,500店舗における「FOVE」体験プラットフォームの構築協力、「FOVE」対応コンテンツデベロッパーへの投資、コロプラ制作VRコンテンツの視線追跡対応などで協力する。さらに、鴻海ベンチャーキャピタルファンドのサポートにより、製品量産に向けた計画を加速させられるとしている。

 FOVEの小島由香CEOは「コロプラ、鴻海、サムスンの支援を受けられることを非常に嬉しく思う。視線追跡技術によってVRユーザーの体験がより快適で、より感動的なものになるよう、チーム一同精進する」とコメントした。

 「FOVE」は視線追跡技術(アイトラッキング)を導入したVRヘッドマウントディスプレイ。装着したユーザーの視線の動きを検知してキャラクターと視線を交わしたり、敵キャラクターを見るだけでそこに照準を合わせるといったUI操作などが可能。さらに、ユーザーが注視するポイント以外のGPU負荷を抑えるフォービエイテッドレンダリングや、ぼかしによる自然な映像表現も可能としている。

(庄司亮一)