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DJI、6kgまでのカメラ機材を積める空撮用ドローン

 DJIは、1080/60fpsのライブ映像配信が可能なプロ向けの空撮用ドローン/マルチコプター「Matrice 600(M600)」を、DJI直販サイトで発売した。価格は52万円。

Matrice 600の利用イメージ
Matrice 600(M600)

 防塵設計で耐久性を向上させた、6つのローターを装備。カメラやジンバルなど、最大6kgまでの機材を積んで飛行できる。Z15シリーズやZenmuse Xシリーズのカメラを含む、DJI Zenmuseジンバルの全シリーズ向けの理想的なシステムとしている。正確かつ安全で、効率的な飛行を実現するという新しいフライトシステム「A3フライトコントローラー」を備え、積載量をベースに飛行に必要なパラメータを自動調整可能。ランディングギア部分は格納式で、360度全方向を遮らずに撮影できる。

 独自の映像配信技術「Lightbridge 2」で最大5kmまでのHDライブストリーミング機能に対応。別途用意したカメラと組み合わせられる。最大1080i/60fpsのビデオ出力をサポートし、720p/59.94fpsや1080i/50fpsなど、放送業務向けのビデオフォーマットも出力できる。カメラとのインターフェースとして、USB、ミニHDMI、3G-SDI端子をサポートする。

6ローターで最大6kgまでの機材を積んで飛行可能

 スマートフォン/タブレット用アプリ「DJI Go」をサポートし、手元でフライト状況を確認可能。搭載したカメラの露出やシャッター速度をリモート調整することもできる。さらに、開発プラットフォーム「DJI Onboard SDK」や「Mobile SDK」との互換性も備える。

 A3のオプションとして用意される「DJIリアルタイムキネマティック(RTK)」技術を使い、A3のGNSSシステムでセンチメートル単位の緻密な位置調整が行なえる。RTK技術は磁気干渉にも耐えられる。さらに、GNSSユニットと慣性計測装置からのセンサーデータを比較する診断アルゴリズム機能を備えたA3 Proシステムへのアップグレードも可能。

 電源はDJIインテリジェントバッテリ×6。1個のバッテリに不具合が生じても、バッテリ管理システムと配電ボード技術でフライトを維持できるとする。空撮時の飛行時間の目安は、Zenmuse X5搭載時で36分間。大型のRED EPICで16分間。

3軸ジンバル新製品「Ronin-MX」

 3軸ジンバルシステムの新製品で、ドローン空撮で利用できるほか、手持ちやクレーン装着での利用も可能。価格は17万9,000円。最大積載重量は約4.5kg。

Ronin-MX

 バッテリを内蔵し、M600との通信連携が可能。M600のフライトデータを受信して、ジンバルを水平に保つことができる。360度のパンと上45度/下135度までのチルトに対応する。

 Black Magic Designやキヤノン、パナソニック、ソニーなどのカメラを取り付けてM600に搭載し、オプションのアクセサリを介してリモートコントロールで撮影開始/停止、フォーカスや絞りなどの制御ができる。M600のLightbridge 2と連動し、取り付けられたカメラからのリアルタイム映像配信も可能。DJI GOアプリを介した操作にも対応する。

(庄司亮一)