米IDT、HQV搭載の動画変換プロセッサ新ブランド“Vida”

-ネット上のSD動画も高画質HD変換/ノイズ除去


7月22日発表(現地時間)


 米Integrated Device Technology(IDT)は22日(現地時間)、高画質化技術「HQV」を搭載したビデオプロセッサの新ブランド「Vida」を発表した。同ブランドの新製品となる「VHD1900」はサンプル出荷を始めており、価格は1,000個単位で25ドル。パッケージは128ピンTQFP。

 Vidaは、SD映像からHD映像へのアップコンバートにおいて、画質のディテールを改善することが特徴で、高圧縮映像のノイズを減少させる。低消費電力と低遅延も特徴としており、Blu-ray Disc/DVDプレーヤーや、デジタルテレビ、AVアンプ、プロジェクタ、STB、モバイル機器などへの搭載を想定する。

 4フィールドのモーションアダプティブ・デインターレース、マルチ・ケーデンス・トラッキング、12bitカラー処理の改善、ディテール拡張に対応。SDからHDへの変換時にHDの細部をさらに際立たせ、高圧縮ビデオで発生するブロックノイズやモスキートノイズを抑制する。

 VHD1900で新たに搭載されるHQV技術は「Auto HQV」と「HQVStreamClean」の2つ。入力された画像を自動的に拡張し、元のビデオを強力にクリーニングすることで、画像をシャープで滑らかに見せるという。

 「Auto HQV」は、異なるソースからのコンテンツや、画質にバラつきがあるコンテンツを対象とした画質の最適化を自動で実行。また、コンテンツを分析し、それに応じて画像やノイズの処理パラメータを調節。画質を改善するとともに、圧縮による画質劣化を防ぐ。「HQV StreamClean」は、インターネット上の高圧縮動画を大画面で表示する際などに見られるノイズを除去。アダプティブ・モスキート/ブロック/テンポラルの3種類のノイズを低減する。

 こうした画質最適化やノイズ除去技術に加え、Vidaの解像度向上技術により、SD映像はクリーンで細部のはっきりしたアップスケーリングが行なえ、HD映像は映像の細部をより改善できるとしている。

 そのほか、VHD1900はDeep Color処理用に14bitの内部処理と12bit出力を備え、xvYCC(x.v.Color)処理用に3D色域変換機能を搭載。さまざまな色域のコンテンツを、ディスプレイのネイティブな色域へ正確に変換するという。さらに、6軸カラー調整も備え、色相、彩度、明度を個別に調整できる。



(2009年 7月 28日)

[AV Watch編集部 中林暁]