パイオニア、ファイル対応を強化したDJ用CDプレーヤー

-新管理ソフトやLAN活用でデータ共有を促進


CDJ-2000

11月より順次発売

標準価格:オープンプライス


 パイオニア株式会社は、ファイル再生機能を強化したDJ用CDプレーヤー2モデルを11月より順次発売する。大型ディスプレイを装備した上位モデル「CDJ-2000」と「CDJ-900」のモデルを用意し、価格はともにオープンプライス。店頭予想価格は17万円前後、13万円前後の見込み。

CDJ-900

 CDJ-2000/900の導入に合わせ、同社DJ機器事業の新しいカテゴリーブランドロゴを策定。「お客様とともにDJカルチャーのさらなる拡大と活性化をしていく」という。

 いずれも音楽CDのほか、フラッシュメモリやHDDなどのUSBストレージデバイスに記録されている音楽ファイルに対応。ファイルフォーマットはWAV、AIFF、MP3、AACを再生可能となっている。CDJ-2000のみDVD再生に対応するほか、SDカードスロットも装備している。

 また、音楽管理ソフトウェア「rekordbox」が付属。WAVE、BEAT GLID、BPM、ID3TAGなどのデータを解析/確認できるほか、キューやループ、ホットキューなどを楽曲に設定したり、プレイリストなどを作成できる。対応OSはWindows XP/VistaとMac OS X v10.4.6以降。

 rekordboxで作成/エクスポートしたキューやループ、プレイリストは、CDJ-2000/900で確認可能となり、音楽ファイルの設定ポイントなどを引き継ぐことができる。また、CDJ-2000/900における音楽ファイルの再生履歴も保存できるため、ディスコやクラブなどにコンピュータを持ち込むことなくDJプレイが可能という。また、CDJ-2000/900とコンピュータをLAN接続して、PCから音楽ファイルや管理データをエクスポートすることも可能となっている。

新ロゴ

 また、2台のCDJ-2000/900をLAN接続して、1台に接続したUSBやSDカード内の楽曲やDB情報をプレーヤー間で共有する「PRO DJ LINK」も装備。ハブを使うことで最大4台まで接続して利用できるという。

 CDJ-2000は、6.1型のフルカラー液晶ディスプレイを装備し、ジャケット写真の表示も可能。ファイル情報などを確認しながらプレイできる。また、WAVE(波形)表示を見ながら任意の位置をタッチすると、そのポイントを瞬時に読み出す「NEEDLE SEARCH」パットも装備する。4箇所が光る「ジョグ・リング・イルミネーション」も備えている。

 CD-J9000は、「ループ/リバース/スクラッチ」中にバックグラウンドで音楽を再生し続ける「SLIP MODE」や、再生中に1/2/4/8のいずれかのボタンを押すと、その時点から押したボタンのビート分を自動検出し、ループ再生を行なえる「AUTO BEAT LOOP」も装備している。

 両モデル共通の新機能として、rekordboxで解析した楽曲を再生する際に、リアルタイムキューイン時などで、IN/OUT点がビートに対してずれた場合でも自動的に修正するQUANTIZE機能を搭載。また、従来の1フレーム単位(1/75秒)から、0.5フレーム単位でのCUE/ループ設定が可能になった。

 再生周波数待機は、4Hz~20kHz、S/N比は115dB、全高調波歪率はCDJ-2000が0.0018%、CDJ-900が0.003%。USB端子はA型とB型の端子をそれぞれ1系統装備する。音声出力端子はアナログ音声(RCA)と同軸デジタルを各1系統装備する。

 消費電力は28W(CDJ-2000)/26W(CDJ-900)。外形寸法/重量は、CDJ-2000が320×405.7×106.4nm(幅×奥行き×高さ)/4.6kg、CDJ-900は305×385×115.6mm(同)/3.9kg。


(2009年 9月 17日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]