パナソニック、新明瞭ボイス対応の薄型TV用ラックシアター

-HDMI 1.4のオーディオリターンチャンネル対応


「SC-HTR70」(上)と「SC-HTR50」(下)

2月5日発売

標準価格:オープンプライス


 パナソニックは、VIERAなど薄型テレビ用のラックシアターシステム2モデルを2月5日より発売する。42~50型までのVIERAに対応する「SC-HTR70-K」と37~42型まで対応の「SC-HTR50-K」を用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格はHTR70が85,000円前後、HTR50が75,000円前後の見込み。

 2.1chアンプを内蔵したラックシアターで、HDMIリンク機能「VIERA Link」に対応する。特徴は、2009年9月発売の「SC-HTR40」で初採用した明瞭ボイス機能を強化した「新明瞭ボイス」を搭載したこと。人の声を聞き取りやすくするだけでなく、新たに効果音の成分を上方に拡大することで、映像と音の一体感の高いテレビ視聴空間を作り出すという。

 また、コーナー設置が可能な角をカットしたデザインを採用。HTR50では、28型ブラウン管テレビ相当の畳一枚分の半分のスペース(850×850mm)に、42型テレビを設置できるという。

 最大出力62W×2chのステレオスピーカーと、161Wのサブウーファを内蔵。フロントスピーカーユニットは6.5cm径のフルレンジで、竹繊維振動板の採用により、音の立ち上がりに優れ、高域も伸びるクリアな再生音を実現したという。サブウーファは12cmのコーン型ユニットを2基内蔵する。

 ドルビーデジタルやDTS、AACの各デコーダを搭載するほか、最高7.1chまでのマルチチャンネルPCMの入力にも対応。BDビデオのドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audio音声も、プレーヤー側でリニアPCM変換すれば入力可能となる。バーチャルサラウンド機能や、小音量では聞こえにくい低域成分を補正し、深夜などでも臨場感あるシアター再生を可能にするウィスパーモードサラウンドも搭載する。

VIERA G2シリーズでHDMIのARCに対応

 入力端子はHDMIが1系統で、光デジタルが2系統、アナログ音声が2系統。出力端子はHDMIを1系統装備する。新たにHDMI 1.4で規格化されたオーディオリターンチャンネル(ARC)に対応し、対応機器同士の接続時に、テレビなどのHDMI入力側から、シアターなどのHDMI出力機器に、HDMI経由でデジタル音声信号を送ることが可能となった。従来はテレビのチューナ音声をシアターラックで再生する場合は、光デジタルケーブルで別途接続する必要があったが、ARCを利用することでHDMIケーブル一本でテレビのチューナ音声なども、シアターラックから再生可能となる。なお、ARC対応機器としてVIERA G2/S2シリーズが同日に発売される。

 VIERA Linkにも対応し、VIERAのリモコンから、ラックシアターの電源ON/OFF設定や、音量調整、サウンドモードの切り替えが可能。EPGにあわせてサウンドモードを変更する「番組ぴったりサウンド」では、ニュースなどの音量変化の少ない番組の場合、省電力モードに切り替えて節電する「番組連動おまかせエコ」にも対応。VIERAの視聴状態に合わせて電源を自動オフにする「こまめにオフ機能」も搭載している。

 消費電力は90Wで、電源スタンバイ時の消費電力は約0.05W、外形寸法/重量はHTR70が1,270×420×444mm(幅×奥行き×高さ)/約39kg、HTR50が1,050×420×444mm(同)、重量は約32kg。



(2010年 1月 18日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]