パナソニック、コントラスト500万:1のプラズマVIERA
-新パネル採用でHDMIのARC対応。42型で19万円のS2も
パナソニックは、新開発の「ブラックパネル」を採用し、ネイティブコントラスト500万:1を実現したプラズマテレビ「VIERA G2シリーズ」を2月5日より発売する。50型の「TH-P50G2」と46型の「TH-P46G2」、42型の「TH-P42G2」の3モデルを用意し、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は50型が32万前後、46型が26万円前後、42型が22万円前後の見込み。
また、新フルHDパネルを搭載したエントリーモデルの「VIERA S2シリーズ」も2月5日より発売する。46型の「TH-P46S2」と42型の「TH-P42S2」の2モデルを用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は46型が23万円前後、42型が19万円前後の見込み。
■ VIERA G2シリーズ
「TH-P42G2」。42型のみ3色のカラーバリエーションを用意する |
新開発の「ブラックパネル」を搭載し、ネイティブコントラスト500万:1を実現した新プラズマテレビ。新パネルの採用により画質の向上とともに、消費電力も従来モデル(G1シリーズ)比で約30%削減している。
50/46/42型のいずれもパネル解像度は1,920×1,080ドットのフルHD。新パネルでは放電ガスに高キセノンガスを採用することで、セル内のキセノン濃度を増大したほか、新開発の誘電体材料を採用した新「ダイナミックブラックレイヤー」により、キセノンイオンの衝突による電子放出量を大幅に増やした。これにより紫外線変換効率を大幅に向上している。
新パネルはプラズマ発光の全てのステップで効率を向上 |
加えて、新ダイナミックブラックレイヤーにより、電極間の電界強度を高め、省電力での放電を可能とし、さらに放電駆動を従来の1回から、先に低電圧で1回、その後2回目を放電させる「ハイブリッド放電駆動」としたことで、放電効率を向上。高輝度化と低消費電力化を実現している。
蛍光体には、密度を高めた新開発のものを採用し、光変換効率を向上。また、従来前面パネルに備えていた、ブラックストライプを省くとともに電極構造のストレート化により光の有効利用を実現し、高輝度/省電力化を両立したという。
これらの新技術導入により予備放電も不要とし、黒の表現力を大幅に向上。ネイティブコントラスト500万:1を実現した。またパネルの前面板と一体化した新開発の低反射ブラックフィルターを搭載し、外光の映り込みを抑えるとともに、前面ガラスの内部反射を無くし、クリアな映像を実現した。動画解像度は1,080本。
リモコン |
自動画質調整機能も搭載。視聴環境をセンサーで検知し、明るさや黒レベルを映像シーンごとに制御するAI機能と連動。色温度特性も加味した補正も自動で行なうことで、視聴環境に適した視聴が可能という。18bitのデジタル信号処理による階調表現力の向上や、デジタルカラー・リアリティによるトーンや光の表現力向上なども実現している。
インテリアとの調和を考えた新デザインを採用。キャビネットとアクリルの背面を削ることで、立体的に見えるよう工夫している。また、42型にはブルーブラック、ディープシルバー、ディープブラウンの3色のカラーバリエーションを用意している。
チューナは全モデル地上/BS/110度CSデジタルと、地上アナログチューナを各1基搭載。番組表はG-GUIDEで、最大12時間分の番組表が一覧表示できる「インテリジェントテレビ番組ガイド」に対応。1カ月先までの注目番組を写真付きでチェックできる「注目番組」機能や、ジャンル検索機能などを装備している。
HDMI入力は3系統装備。VIERA Linkも強化し、DIGAやラックシアターとの連携を強化している。リモコンの「らくらくアイコン」ボタンを押すと、ディーガ録画一覧、ジャンル検索、注目番組、スライドショー、「ビデオ一覧」の5つのアイコンが現れ、各機能をすぐに呼び出し可能。
VIERA Link対応のDIGAやラックシアターをVIERAのリモコンで簡単に操作できるほか、画面に表示されるパネルで、SDムービーカメラなどをコントロールする「画面deリモコン」も搭載している。また、EPG情報を元に、ラックシアターのサウンドモードを自動調整できるほか、DIGAやラックシアターとの電源連動にも対応する。
ARC対応のラックシアター「SC-HTR70」(上)と「SC-HTR50」(下) |
加えて、HDMI 1.4で新たに追加されたオーディオリターンチャンネル(ARC)に対応。テレビなどのHDMI入力側から、シアターなどのHDMI出力機器にHDMI経由でデジタル音声信号を送ることが可能となる。従来はテレビの音声をシアターシステムで聞く場合は、テレビのデジタル音声出力から、別途光デジタルケーブルなどでシアターシステムに出力する必要があり、シアターシステム側の操作も複雑だったが、ARC対応機器を利用することで、こうした手間が大幅に削減できる。なお、ARC対応機器として、ラックシアターの「SC-HTR70」と「SC-HTR50」が2月5日に発売される。
また、VIERA Linkによるドアホンやセンサーカメラとの連携機能も備えている。ネットワーク機能はアクトビラ ビデオ・フルに対応する。SDメモリーカードスロットも装備し、AVCHD動画やJPEG画像の出力も可能となっている。スピーカー出力は10W×2chで、スピーカーとヘッドフォンを同時に出力できるファミリーイヤフォンにも対応する。
省エネ機能の「エコナビ」も新搭載。部屋の明るさに応じて、明るさや画質を調整することで最大10%の消費電力削減を実現。省電力の度合いは画面のバー表示で確認できる。また、10分以上映像や音声の信号が無い場合は自動で電源オフして節電するほか、対応VIERAとDIGA、ラックシアターの接続時に、BDレコーダ利用後にVIERAでのテレビ視聴に切り替えた際に自動でDIGAやラックシアターの電源をOFFにする「こまめにオフ」や、VIERAを使っていない場合に自動的にDIGAの待機電力モードを最小にする「ECOスタンバイ」などの機能を搭載した。
品番 | TH-P50G2 | TH-P46G2 | TH-P42G2 |
サイズ | 50V型 | 46V型 | 42V型 |
解像度 | 1,920×1,080ドット | ||
消費電力 | 398W | 365W | 335W |
年間消費電力量 | 200kWh/年 | 160kWh/年 | 140kWh/年 |
スピーカー | 16×4cm×2 | ||
音声最大出力 | 総合20W | ||
入力端子 | HDMI×3 D4×1 コンポジット×3 S映像×1 アナログ音声×4 アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1 | ||
出力端子 | コンポジット アナログ音声 光デジタル音声 イヤフォン | ||
その他の端子 | Ethernet | ||
外形寸法 (スタンド含む 幅×奥行き×高さ) | 1,218×335×808mm | 1,132×335×761mm | 1,029×308×693mm |
重量 (スタンド含む) | 約29kg | 約27kg | 約23.5kg |
店頭予想価格) | 32万円前後 | 26万円前後 | 22万円前後 |
■ VIERA S2シリーズ
TH-P46S2(左)、TH-P42S2(右) |
「高画質ベーシックモデル」と位置付けられ、46型「TH-P46S2」と42型「TH-P42S2」の2モデルをラインナップ。いずれもパネル解像度フルHD/1,920×1,080ドットの新パネルを採用するが、ブラックパネルではなく、ネイティブコントラストは200万:1となる。動画解像度は1,080本。
パネルやデザイン、一部の端子数以外の主な仕様はG2シリーズとほぼ共通で、デジタルカラー・リアリティや、18bitデジタル映像処理などの機能も搭載する。
チューナは地上/BS/110度CSデジタルと地上アナログを各1系統装備し、EPGは最大12時間分の番組表が一覧表示できる「インテリジェントテレビ番組ガイド」に対応。「注目番組」機能や、ジャンル検索機能などを装備している。
HDMI入力は3系統装備。VIERA Linkも強化し、新たにオーディオリターンチャンネル(ARC)にも対応。HDMIケーブルで接続するだけで、テレビなどのHDMI入力側から、シアターなどのHDMI出力機器に、HDMI経由でデジタル音声信号を送ることが可能となる。
Ethernetを装備し、アクトビラ ビデオ・フルにも対応。SDメモリーカードスロットも装備し、AVCHD動画やJPEG画像の表示も可能となっている。スピーカー出力は10W×2chで、スピーカーとヘッドフォンを同時に出力できるファミリーイヤフォンに対応する。
省エネ機能の「エコナビ」も新搭載。部屋の明るさに応じて、明るさや画質を調整することで最大10%の消費電力削減を実現。また、10分以上映像や音声の信号が無い場合は自動で電源オフして節電するほか、VIERAと連動するDIGAやラックシアターの電源をOFFにする「こまめにオフ」や、VIERAを使っていない場合に自動的にDIGAの待機電力モードを最小にする「ECOスタンバイ」などの機能を搭載する。
品番 | TH-P46S2 | TH-P42S2 |
サイズ | 46V型 | 42V型 |
解像度 | 1,920×1,080ドット | |
消費電力 | 365W | 335W |
年間消費電力量 | 160kWh/年 | 140kWh/年 |
スピーカー | 16×4cm×2 | |
音声最大出力 | 総合20W | |
入力端子 | HDMI×3 D4×1 コンポジット×3 S映像×1 アナログ音声×4 | |
出力端子 | コンポジット アナログ音声 光デジタル音声 イヤフォン | |
その他の端子 | Ethernet | |
外形寸法 (スタンド含む 幅×奥行き×高さ) | 1,132×401×767mm | 1,029×334×704mm |
重量 (スタンド含む) | 約30kg | 約25kg |
店頭予想価格) | 23万円前後 | 19万円前後 |
(2010年 1月 18日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]