「HDMI 1.4a」仕様が発表。放送向け3Dに2つの必須方式

-3Dの必須フォーマットが決定。対応機器向け規定も


3月4日発表(現地時間)


 デジタルインターフェイス「HDMI」の規格ライセンスなどを行なうHDMI Licensingは4日(現地時間)、HDMIの最新規格であるVer.1.4aの仕様を発表。新たに放送コンテンツの3Dフォーマットに関する規定を明らかにした。

 HDMI 1.4aで新たに規定された内容のうち、主要な項目は大きく2点。1つは3Dのトップアンドボトム(Top-and-Bottom)方式を加えたこと。もう1つは、放送コンテンツ向けに、サイドバイサイド(Side-by-Side Horizontal)とトップアンドボトムの両方式をマンダトリ(必須)とすること。

 Ver.1.4aの最終仕様は、コンプライアンステスト用の仕様(CTS)とともに、HDMI採用企業の「Adopter Extranet 」上で公開される。また、3D仕様について一部抜粋した情報を、HDMI Licensingのサイト上で一般公開。採用企業契約を結んでいない企業や組織でも閲覧できる。

 なお、HDMI 1.4が発表された'09年6月時点では、放送コンテンツのマンダトリの選定を、「マーケットの動向が明確になるまで延期する」としていた。

 上記2つのフォーマット決定により、Ver.1.4a対応機器間における3Dコンテンツの相互運用レベルが決定。動画/ゲーム/放送それぞれのマンダトリフォーマットは下記の通りとなる。

    【動画】
      フレームパッキング
      • 1080p@23.98/24Hz
    【ゲーム】
      フレームパッキング
      • 720p@50または59.94/60Hz
    【放送】
      サイドバイサイド
      • 1080i@50または59.94/60Hz

      トップアンドボトム 
      • 720p@50または59.94/60Hz
      • 1080p@23.97/24Hz
 また、3Dコンテンツ伝送において機器間の互換性を持たせるため、対応機器向けに決められた必須要件は下記の通り。
  • ディスプレイ
    全てのマンダトリフォーマットのサポート
  • ソース(プレーヤーなど)
    最低1つのマンダトリフォーマットをサポート
  • リピーター(AVアンプなど)
    全てのマンダトリフォーマットのパススルー

  HDMI採用企業が対応製品を発売する場合は、Ver.1.4aのCTSをパスすることが必要で、Ver.1.4aのスペック発表から対応製品発売まで90日間をおくことを規定している。なお、既存の製品においてVer.1.4に対応するためにアップグレードした製品についても、同様の規定が適用される。

 


(2010年 3月 5日)

[AV Watch編集部 中林暁]