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U-NEXT、カラオケ「JOYSOUND」手掛けるエクシング子会社化
2025年12月24日 18:22
U-NEXT HOLDINGSは12月24日、「JOYSOUND」を中心とする業務用カラオケ事業などを展開するエクシングの株式70%を約175億円で取得し、連結子会社化すると発表した。今後、エクシングが展開するライブビューイングなどの映像サービスに、U-NEXTが配信権を持つスポーツや音楽ライブなどのコンテンツ提供を行なうなどのシナジーが想定されている。
株式取得は2026年4月1日を予定。エクシングは、ブラザー工業の完全子会社で、ブラザー工業は株式30%を引き続き保有する。
エクシングは、カラオケ業界を代表するJOYSOUNDブランドで、アーティスト本人映像を含む豊富な楽曲ラインナップを配信。さらに大容量データ配信システムやMIDIデータ(楽器演奏を再現する演奏情報)を用いた再生機能などのソフトウェアおよびハードウェアの面でも専門性の高い独自の技術的優位性を有し、高い参入障壁を構築している。
またエクシングの主要ステークホルダーには、機器設置先の店舗・施設や機器販売ディーラー、楽曲の権利処理に関連した音楽業界、カラオケ利用ユーザーなどが存在しており、U-NEXT HOLDINGSの既存事業との親和性も高いことが、株式取得の理由だという。
想定されるシナジーとしては、JOYSOUNDのカラオケ楽曲42万曲以上を活用した「U-NEXT」におけるコンテンツの拡充、エクシングが全国に有するカラオケロケーションに対するサービス強化、U-NEXT HOLDINGSの顧客基盤も活用した新たなカラオケ市場の開拓などが紹介されている。
U-NEXT HOLDINGSは「本株式取得を通じて、当社およびエクシングが有する顧客基盤や販売チャネル、知見やノウハウなどのリソースを互いに共有することにより、相互の事業の発展並びにさらなる企業価値向上を目指します」としている。
想定されるシナジー
1:「U-NEXT」におけるコンテンツの拡充
高品質な「JOYSOUND」のカラオケ楽曲42万曲以上を活用し、従来のプラットフォームにはないエンターテインメントを提供してユーザー獲得を推進
2:エクシングが全国に有するカラオケロケーションに対するサービス強化
エクシングが展開するライブビューイングなどの映像サービスへ「U-NEXT」が配信権を保有するスポーツや音楽ライブなどのコンテンツを提供することで、ライブコンテンツの楽しみ方を広げ、BtoBtoCビジネスを創出
3:U-NEXT HOLDINGSの顧客基盤も活用した新たなカラオケ市場の開拓
U-NEXT HOLDINGSの強みであるホテル・旅館や飲食店・宴会施設などの顧客基盤へ業務用通信カラオケ機器を拡販、介護施設など市場成長が見込まれるヘルスケア領域も取り込むことで事業規模を拡大
4:U-NEXT HOLDINGSサービスのナイトエコノミー市場に対するクロスセル
エクシングの強みであるナイトエコノミー市場に対する顧客基盤と販売チャネルを活用し、音楽配信や通信、電力、キャッシュレス決済といったU-NEXT HOLDINGSサービスのクロスセルを深耕
5:相互のリソース連携によるサービス品質や生産性の向上
直販営業やフィールドエンジニア、アライアンスパートナーといった相互リソースの連携体制を確立してサービス品質や生産性を向上させることで収益成長を実現
