ラトック、24bit/192kHz対応USBトランスポート

-「RAL-24192UT1」。USB Audio Class 2.0で実現


RAL-24192UT1

 ラトックシステムは、USB Audioの高速規格「USB Audio Class 2.0」に対応することで、24bit/192kHz音源も再生可能なUSBオーディオトランスポート「RAL-24192UT1」を12月上旬に発売する。価格は75,600円。

 10月30日に東京・青山で開催されるヘッドフォン関連イベント「秋のヘッドホン祭2010」にて、デモ展示を実施予定。

 PCとUSB接続し、PCの音声を同軸デジタル、およびアナログ音声(RCA)出力できる、DAC搭載のUSBオーディオトランスポート。デジタル出力を単体DACやDAC内蔵AVアンプに接続したり、アナログ出力をオーディオアンプに入力するなどして、PCの音を高音質に再生可能。ヘッドフォン出力も備えており、高音質なPC用ヘッドフォンアンプとしても使用できる。ただし、デジタル入力は備えていないため、PCを使わない単体DACとしては使用できない。


背面

 同様の製品として「RAL-2496UT1」(56,700円)が2009年12月に発売されているが、新モデルの「RAL-24192UT1」は、USB Audioの高速規格「USB Audio Class 2.0」に対応することで、Hi-Speed(480Mbps)モードでの高速転送が可能になり、最高24bit/192kHzに対応したのが特徴。RAL-2496UT1は24bit/96kHzまでの対応だった。

 Windows PCでは、付属するWindows XP/Vista/7対応ドライバ(32/64bit両対応)をインストールすることで、USBオーディオデバイスとして認識され、iTunesやMediaPlayer、foobar2000などのソフトを用いて音楽再生が可能。Mac OS X 10.6以降の場合は、USB Audio Class 2.0ドライバが含まれているので、接続するだけで自動的にインストールされ、使用できる。

 内部に2個の独立した±25ppmの高精度水晶発振モジュール(22.5792MHz、24.576MHz)を搭載。パケットのデータ数からクロックを作成するのではなく、オーディオ専用クロックを基準としてアシンクロナスモードで動作することで、ジッタを低減しているのも特徴。

 さらに、マルチスレッドと並列処理により、内部の処理を効率化。余裕をもってアイソクロナス転送を行なうことで、処理待ちなどで発生するタイムラグを防止。さらに前述のHi-Speedモードでは、Full Speedモードの1/8(125μS)という短い間隔でフレームが送り出されるため、Hi-Speedモードの方が、PCからのデータ送出時に発生するタイミングのズレが少なく、より正確なタイミングでUSBオーディオ機器に届けることができるようになったという。

 PCや外部機器からのノイズの影響を排除するため、コモンモードフィルタと静電破壊防止回路を実装。 USBバスパワーからのノイズは、回路ブロックごとに独立したフィルタなどを実装することで抑えている。また、内部のデジタルノイズは、外部に放射しないようEMI対策を施している。

 電源はUSBバスパワーで動作するが、新たに外部電源入力用のDCジャックも装備。別売のACアダプタ(RAL-AC05-03)で駆動する事もできる。外形寸法は約100×83×43mm(幅×奥行き×高さ)。


(2010年 10月 28日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]