アップル、AirPlay対応のiOS 4.2を22日公開

-iPhone/iPadからApple TVに映像/音楽を無線出力


iOS 4.2でAirPlayに対応。iPhoneなどからApple TVに無線で映像/音声出力可能に

 アップルは22日、iPhone/iPod touch/iPad向けの最新OS「iOS 4.2」を提供開始すると発表した。日本時間の23日午前3時すぎから、アップデータの配布を開始した。

 iOS 4.2の新機能として、iPadやiPhone、iPod touchから音楽やビデオ、写真を、無線LANを介してワイヤレスでApple TVにストリーミングできる「AirPlay」に対応。これにより、iPad/iPhone/iPod touch内のビデオをApple TVにワイヤレスで伝送し、HDMI接続したテレビで映画を見たり、光デジタル音声接続したオーディオシステムに出力できるようになる。

 

iPhoneからApple TVに映像や音楽をワイヤレス出力iPhoneで出力先を選択アップデート内容

 また、AppleではAirPlayを他社にライセンスしており、マランツやデノン、B&W、JBLなどが賛同している。Apple TV以外にも、こうしたメーカーから発売されるAirPlay対応スピーカーにiOS 4.2搭載機器から、直接オーディオをワイヤレス出力可能になる。


AirPrintにも対応

 無線LAN(Wi-Fi)を使ったワイヤレスプリント機能「AirPrint」にも対応。iOS機器からプリンタに写真や文書などを直接プリント出力できる機能で、対応機器としてはHP Photosmartなどが発表されている。

 また、iPhone/iPad/iPod touchを紛失した場合に、どこにあるか探すことができる「iPhone(iPad、iPod touch)を探す」機能も同社のネットサービス「Mobile Me」に加入せずに、無料で使えるようになった。対応機器はiPhone 4と第4世代iPod touch、iPad。ユーザーは、紛失したデバイスを地図上で探し出し、メッセージを表示したり、アラームを鳴らすことができる。リモートでのデータ消去も可能。

 さらに、無線LANを使ったビデオ通話機能のFaceTimeの機能も向上。Voice ControlやSMS メッセージから発信できるようになったほか、Bluetooth アクセサリに対応した。

 そのほか以下の機能追加や不具合修正が行なわれている。

  • SMS/MMSテキスト用の着信音を追加。連絡先ごとにカスタム着信音を設定可能になった
  • ペアレンタルコントロールの制限項目追加
    (アカウント設定、Appの削除、Game Center の友達機能、位置情報設定)
  • カレンダーで .ics ファイルを読み込めるようになった
  • iPod touch(第四世代)でのオーディオ録音時に時々生じていた異音が発生しなくなった
  • USB経由のカーステレオでのオーディオ再生機能を向上

 iPadにおいては、マルチタスク対応やGame Center、「Mail」の統合インボックスやスレッド表示など、iOS 4以降の追加機能が利用可能になる。加えて、iTunes Appからテレビ番組をiPadで直接レンタル可能になるほか、SafariでWebページ上の特定の単語などを簡単に検索/ハイライト表示する機能の追加や、セキュリティの強化、エンタプライズサポートの強化などが図られる。

 iOS 4.2の対象機器はiPadとiPhone 3/3GS/4、第2世代以降のiPod touchで、アップデートにはパソコンにiTunes 10.1のインストールする必要がある。製品によっては一部機能が利用できず、マルチタスク機能は、iPadのほか、iPhone 3GS以降、第3世代iPod touch以降が対象機種となっており、それ以前の機種では利用できない。

「iPhone(iPad、iPod touch)を探す」機能に対応iPadもマルチタスクに対応

(2010年 11月 22日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]