GoogleがMotorola Mobilityを買収
「Androidのオープンな提供は変わらない」
Googleは15日(米国時間)、携帯電話やスマートフォン/タブレットなどを手掛ける米Motorola Mobilityを買収すると発表した。買収総額は125億ドルとなる。買収は2011年内、もしくは2012年初頭に終了する予定。
Googleは買収の狙いについて、「Androidエコシステムの推進のためで、モバイルコンピューティング領域での競争を促すもの」と説明。買収後もMotorola Mobilityは、Androidのライセンシーのひとつのままで、Androidも引き続きオープンに提供していく方針で、「Motorola MobilityはGoogleから切り離して運営する」という。
Googleのラリー・ペイジCEOは、「MotorolaがGoogleに加わることを楽しみにしている。ユーザーに素晴らしいユーザー体験を提供し、Androidエコシステム全体の推進することで、消費者、パートナー、開発者にベネフィットを提供できる」と買収の意義を説明。Motorola MobilityのSanjay Jha CEOは、「モバイルデバイスやホームソリューションにおける卓越したソリューションを提供可能になる」としている。
Googleのモバイル担当シニア バイスプレジデントのアンディ・ルービン氏は、「このコンビネーションは、Androidエコシステムの新しい地平を切り開くと期待している。しかし、われわれのAndroidのビジョンは変わらない。GoogleはAndroidをオープンプラットフォームとして、活力あるオープンソースコミュニティとして運営していく。これまでどおりにAndroidパートナーと協力し、革新的なAndroidデバイスを開発、提供していく」と強調している。
また、ペイジCEOは公式Blogの中でAndroidの特許紛争が増加していることから、今回の買収によりGoogleの保有する特許ポートフォリオを強化し、マイクロソフトやアップルからの脅威に対抗すると説明。今回の発表にあわせてSamsungやソニー・エリクソン、HTC、LG ElectronicsなどのAndroidパートナーも「Androidを守る」というGoogleの姿勢を歓迎する旨のコメントを発表している。
(2011年 8月 15日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]