パイオニア、ネットワークオーディオ向けのプリメイン

-上位機の高音質を継承して37,000円のモデルも


A-30

 パイオニアは、ステレオプリメインアンプ2機種を3月下旬に発売する。価格は、単体パワーアンプとしても使える上位モデル「A-30」が49,800円、下位モデルの「A-10」が37,000円。

 パワーアンプ部を左右独立構造とした「シンメトリカル・パワーアンプ」や、パワーアンプ部/プリアンプ部を分離した大型電源など、上級モデルの技術を採用しつつ、価格を抑えたというモデル。デザインは、2011年に発売したネットワークオーディオプレーヤーの「N-50」や「N-30」と組み合わせやすいシルバー基調とした。定格/最大出力は、A-30が40W×2ch/70W×2ch。A-10が30W×2ch/50W×2ch。

 両機種とも、「シンメトリカル・パワーアンプ」の搭載により、音の広がりと低歪みを実現。ゆとりのある中高域と広がりのある音を再生できるという。また、電源トランスのパワーアンプ部とプリアンプ部を完全に分離することで、相互の干渉ノイズを抑えている。また、全回路の基準(グランド)を1点化したことで接続機器からのノイズを防ぐ「クリーングランド構造」も採用した。

 そのほか、入力からスピーカー出力までの信号経路をシンプルに、かつ短縮する「ダイレクト・エナジー」思想に基づいた設計により、伝送ロスを低減する。また、A-30は電源トランスからの不要な振動を抑えるトランススタビライザーも装備している。

A-10

 音声入力端子はアナログRCAで、両機種ともSACD/CDとTUNER、AUX、RECORDER、NETWORK、PHONO(MM)を備えるほか、A-30のみPOWER AMP DIRECT INも備えており、別途プリアンプを接続することで、A-30を単体パワーアンプとしても利用できる。出力は、RECORDERとPHONESの2系統。さらに、A-30にはSR(コントロール) INとSR OUTの端子も搭載する。

 スピーカー出力は2系統装備。対応インピーダンスは、どちらか一方の端子をつなぐ場合と、バイワイヤリング時は4~16Ω、2系統同時接続の場合は8~32Ω。

 全高調波歪み率は0.01%(定格出力-3dB、8Ω、1kHz)、SN比はライン入力時105dB、フォノ入力時77dB。A-30を単体パワーアンプとして利用する場合は118dB。

 本体のノブはアルミを使用。さらに、A-30はヘアライン仕上げのアルミパネルを採用している。電源ケーブルは、A-30が着脱式で、A-10は本体直出し。消費電力は、A-30が165W、A-10が130W。待機時はいずれも0.3W。外形寸法は共通で、435×360×128mm(幅×奥行き×高さ)、重量は、A-30が7.9kg、A-10が6.8kg。



(2012年 3月 1日)

[AV Watch編集部 中林暁]