太陽、dCSのDSD対応DACやSACDトランスポートなど4製品

計1,200万円超の高級デジタル再生システム「Vivaldi」


上から、「Vivaldi Transport」、「Vivaldi DAC」、「Vivaldi Clock」、「Vivaldi Upsampler」

 太陽インターナショナルは、英dCS(Data Conversion Systems)の高級デジタル再生システム「Vivaldi」(ヴィヴァルディ)を発売した。

 価格は、SACD/CDトランスポート「Vivaldi Transport」が448万3,500円、DSD対応のUSB DAC「Vivaldi DAC」が372万7,500円、マスタークロック「Vivaldi Clock」が182万7,000円、アップサンプラー「Vivaldi Upsampler」が232万500円。カラーはシルバーとブラック。

 「Vivaldi Transport」には、エソテリックの「VRDS-Neo-VMK3」メカニズムを採用。SACDのDSDデータ伝送は、AES 1とAES 2のデュアルAES伝送。CDディスク(PCM)のDSD変換や、DXD(24bit/352.8kHz)変換が行なえる。CDの16bit/44.1kHzを、DXD(24bit/352.8kHz)、DSD(2.822MHz)へアップサンプリングすることも可能。ワードクロックからの入力は、44.1kHzから176.4kHzまで対応する。出力はAES(XLR)と同軸デジタル/BNCを装備。外形寸法は444×435×196mm(幅×奥行き×高さ)、重量は23.2㎏。


Vivaldi Transport背面

 「Vivaldi DAC」は、PC内のDSDファイルをDoP(DSD over PCM)再生可能なDAC。USBまたはデジタルAESでDSD伝送ができる。PCMの場合はUSBが24bit/192kHz、デュアルAES利用時は24bit/384kHzまで対応(シングルは24bit/192kHz)する。Vivaldi TransportからのDSDデータをデュアルAESで入力できる。DACボードとマザーボードはそれぞれ専用の給電で動作する。

 新たに搭載された第8世代Ring DACにより、チャンネルセパレーションが向上。約5dBというノイズフロアレベルの低減を可能にしたという。ハイスピードFPGAをチャンネルごとに搭載。クロック入力は、独立した2系統を備え、44.1~192kHzのクロック信号を受けられる。入力端子はUSBとAES(XLR)、光/同軸デジタル、BNCを装備。アナログ出力はXLRバランスとアンバランス(RCA)。外形寸法は444×435×151mm(幅×奥行き×高さ)、重量は16.2kg。

Vivaldi DAC背面

 「Vivaldi Clock」は、デュアルVXCO発振器を搭載し、マルチステージのフェイズロックドループを装備するマスタークロック。システムのクロッキングを一括して、ジッタを減少できるという。44.1/48kHzに加え、2倍(88.2/96kHz)、4倍(176.4/192kHz)可変に対応する。

 出力は2系統で、44.1kHzベースと48kHzベースの異なるクロック周波数を同時出力できる。また、それぞれの出力にバッファを備え、接続器から逆流する成分を遮断するという。デジタル入力はBNC×1、ワードクロック出力はBNC×4が2グループ。外形寸法は444×435×125mm(幅×奥行き×高さ)、重量は13.6kg。

Vivaldi Clock背面

 「Vivaldi Upsampler」は、CDトランスポートからのPCM音源や、パソコン内のハイレゾ音源、DoPデータ、USBメモリ/iPod/iPhoneなどの楽曲をアップサンプリング可能。2倍/4倍のアップサンプルに加え、DXD(8倍)や、DSD変換も行なえる。入力はUSB 2.0と同軸/光デジタル、BNCなどを装備。Ethernetも備える。デジタル出力としてデュアルAESや同軸/BNCを備える。外形寸法は444×435×125mm(幅×奥行き×高さ)、重量は14.2kg。

Vivaldi Upsampler背面


(2012年 11月 30日)

[AV Watch編集部 中林暁]