西田宗千佳のRandomTracking
第670回
OLEDで劇的に画質向上。新MacBook Proと新iPad miniの実機を試してきた
2026年10月29日 10:02
アップルが新しいMacBook Proをはじめとした新製品群を発表した。
ロサンゼルスでは、実機ハンズオンを中心とした体験イベントを開催中だ。現地から実機写真を中心に速報する。
発表はサラッと。イベントの中心はハンズオン
発表会に登壇したジョン・ターナスCEOは、「今日はMacBook Proにとって特別な日だ」と宣言し、新しいMacBook Proを発表した。
ただし、細かな設計思想や仕様を説明することはなく、基本的な仕様とプロモーションビデオを公開するだけに留めた。本番はあくまでハンズオン、ということなのだろう。
広大なハンズオンエリアには、多数のMacBook Proと、先日発表されたiPad mini、M6版MacBook Pro、M6版iMacが並べられていた。
OLEDの画質が魅力。新MacBook Proのインパクト
まずは、新しいMacBook Proから行こう。正確には、新モデルは「PROLED XDRディスプレイ搭載MacBook Pro」ということになる。既存のモデルも併売される。
従来通り、カラーはスペースブラックとシルバー。ディスプレイサイズは14.2インチと16.3インチ。既存モデルは14.2インチと16.2インチなのでちょっとだけサイズが変わったのだが、おおむね従来通りと考えていい。
最大の違いは、ディスプレイがタンデムOLEDを使った「PROLED XDRディスプレイ」になったこと。このディスプレイの明瞭さ・画質はかなりインパクトがある。
既存モデルも新モデルも、画面全体の最大輝度は1,000ニトで同じだ。だが最大ピーク輝度で1,600ニトから2,000ニトに変わり、発色傾向が大きく変わった。OLEDになったのでディスプレイパネルも薄くなっている。
その上で、タッチ対応のディスプレイに変わった。今回、一般的に見て最大の話題がここだろう。
操作自体はタッチパッドやiPadでのものと同じ。2本指・3本指でのタッチジェスチャーにも対応している。
ディスプレイは奥まで倒れてフルフラットになるわけでもなく、本当に、「今までのMacBook Proのディスプレイがタッチになった」という表現になる。
Macはタッチ対応してこなかったため「特別な路線変更」と捉えられがちだが、良くも悪くも、そうした気負い・気概は感じない。もはや当たり前になった機能を当たり前のように搭載した、というイメージだ。
ただし、「あまりに普通」に見える裏では細かいこともやっている。
例えば、タッチパッドやマウスでメニューバーにアクセスした時と、指でメニューバーにアクセスした時では、メニューの幅が変わっている。タッチでは細かい操作がしにくいので、OSの側でコントロールしているわけだ。この点は、触ってみないと分かりづらいかもしれない。
カメラ部は大きな切り欠き(ノッチ)があるデザインから、iPhoneと同様の「Dynamic Island」になっている。とはいえ、顔認証のFace IDが搭載されたわけでもなく、あくまで「形状を合わせた」感じだ。Dynamic Islandには「ミュージック」や「Siri AI」などの表示が可能で、タイマーを含め、同時に2つのアプリが表示できるという。
本体の重量は、14インチが1.6kgから1.38kgになり、16インチが2.14kgから1.82kg(どちらもM5 Proモデル)になって、かなり軽くなっている。サイズ感は変わっていないが、厚みは14インチで5mm、16インチで8mm薄くなっている。
だが、Thunderbolt 5インターフェースやHDMI、SDカードスロットなどは従来通り搭載している。「MacBook Proの伝統を引き継いだ」と言っていいだろう。
プロセッサーはM5 ProとM5 Max。メインメモリーは最大128GBまでで、性能面では既存モデルと同様である。この先どうなるかはわからないが、少なくとも現状、高性能系は「M5世代」であり、M6は普及型モデル向け……という位置付けに見える。
もう一つ、会場で大きな歓声が上がっていたのが、背面のアップルロゴの「発光」が戻ってきたことだ。
最近のMacではロゴに照明が仕込まれることはなかったが、過去のMacBookでは、開いて稼働中にはロゴが照明で光っていた。新MacBook Proは、天板が薄くなったがロゴは光る。
なお、先日発表になったM6版MacBook ProとM6版iMacは、ボディデザインが既存モデルと同じであるため、ロゴが光らない。
iPad miniのOLEDも非常に魅力的
もう一つ、新製品として注目なのが、新しい「iPad mini」だ。こちらの正式名称は、「iPad mini(A20 Pro)」となる。
新しいiPad miniも、OLEDを使った美しいディスプレイが特徴だ。新MacBook Proの「PROLED XDRディスプレイ」も美しいが、iPad miniの方も非常に印象的に感じる。
サイズ的には幅が2.2mm減り、厚みは0.9mm減っている。差は小さいので比較しないとわからないだろうが、Wi-Fiモデルで38g軽量化しており、こちらは持ってみればすぐわかる。iPhone Duoと同じような重さになったので、どちらを選ぶかはさらに難しくなった感じもしてくる。
特に、今回のハンズオンではMacBook Proを手にもつ機会が多かったためか、iPad miniの軽さがとにかく印象的だった。
価格は高くなったが、このディスプレイはやはり魅力的な存在だ。
サイドにはもうスピーカー穴がない。ディスプレイの下がスピーカーになり、音を伝えるためだ。会場はうるさく、音質を判断できる状態ではないため評価は避けるが、これによってIP67等級の防塵・防水が実現されているという。



























