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ブロードコム、世界初の4K TV/HEVC対応ビデオデコーダ

28nmプロセスの「BCM7445」。2014年半ばに量産

 米Broadcomは15日、世界で初めて高圧縮次世代フォーマットHEVC(H.265)に対応する4K(Ultra HD)テレビ向けのビデオデコーダチップ製品「BCM7445」を、2014年半ばをメドに量産開始すると発表した。米国ラスベガスで1月8日から11日(現地時間)まで開催されたコンシューマエレクトロニクス展示会「2013 International CES」の中で紹介していたコンシューマ市場向けソリューションのひとつで、既に製品のサンプル出荷を開始しているという。

 BCM7445は、ARMをベースとする28nmプロセス採用のクアッドコアプロセッサ「Brahma15」を搭載。同時に4つの1080/30pビデオストリーム変換が可能なほか、従来のMPEG-4 AVC/H.264の約半分のサイズまで圧縮できるというHEVCフォーマット(H.265)をサポートし、最大4K/4,096×2,160ドット、60フレーム/秒までの高解像度映像に対応する。ホームネットワークのプライマリゲートウェイとしての機能も統合し、ギガビットネットワーク接続が可能。「業界最高水準」(同社)とするセキュリティ管理機能も採用し、ビデオオンデマンドのほか、ゲーム、ソーシャルメディア、オンラインストア・アプリケーションなどウェブベースのテレビ視聴体験を安全に提供可能としている。

 ブロードコムのブロードバンド通信グループ担当エグゼクティブ・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、ダン・マロッタ氏は、「Ultra HDテレビは、ビデオ視聴の楽しさを大幅に向上させる次世代テレビの真のイノベーションに向けた大きな一歩。(BCM7445により)テレビ視聴体験の質を劇的に向上させ、サービスプロバイダによるUltra HDテレビへの映像配信事業の収益性を高める」とコメントしている。

(庄司亮一)