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世界初のトーキー映画「ジャズ・シンガー」BD化

ジャズシンガーデビューの八代亜紀「私と似た作品」

左から八代亜紀さん、映画コメンテーターの有村昆さん

 ワーナー・ホーム・ビデオは、サイレント映画からトーキーへと移行した第1作目であり、長編映画として初めて俳優がスクリーン上でセリフを話したことでも知られる映画「ジャズ・シンガー」をBD化。「ジャズ・シンガー ワーナー・ブラザース 90 周年記念エディション」として、1月18日に発売する。価格は3,980円(品番:1000368707)。その発売を記念し、八代亜紀さんを招いての特別上映会が16日、都内で開催された。

ジャズ・シンガー ワーナー・ブラザース 90 周年記念エディションThe Jazz Singer (C)1927, Supplementary Material Compilation (C)2013 Turner Entertainment Co. Package Design (C)2013 Turner Entertainment Co. and Warner Bros. Entertainment Inc. Distributed by Warner Home Video. All rights reserved.

 1923年にハリー、アルバート、サム、ジャックの4兄弟によってワーナー・ブラザースが設立。それから4年後の'27年に公開されたのが、今回BD化される映画「ジャズ・シンガー」。この作品の大ヒットを受け、ワーナーは世界有数の映画スタジオとして確立したという経緯がある。そのため、ワーナーの設立90周年記念の一環としてのBD化された。

 名優アル・ジョルスンが演じるジェイキー・ラビノウィッツが、ショービジネス界での活躍を夢見て、ユダヤ教司祭長の父親に逆らいながら奮闘し、成功していく物語。映画史上初めてのセリフは「Wait a minute, wait a minute. You ain't heard nothin' yet!」(待ってくれ。お楽しみはこれからだ!)。



八代亜紀さんがゲストに登場

 BD化を記念した特別上映会にゲストとして参加したのは、演歌界の大御所でありつつ、昨年ジャズシンガーとして改めてデビューを果たし、初の本格ジャズアルバム「夜のアルバム」をリリースした歌手の八代亜紀さん。さらに、映画コメンテーターの有村昆さんも登壇した。

 冒頭、八代さんは「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」と「クライ・ミー・ア・リバー」の2曲をジャズライブで披露。演歌とはまた違った甘い歌声で、雰囲気たっぷりに会場を盛り上げた。

イベントは八代亜紀さんのジャズライブで幕開け

 演歌のイメージが強い八代さんだが、浪曲を聴いて育ち、10代はジャズと、ジャンルを問わず様々なジャンルの音楽を聴いてきたという。さらに15歳の頃には年齢を誤魔化して、キャバレーでクラブ歌手としてジャズなどを歌っていたという。

 「(それが)父親にバレて、不良になったと物凄く叱られました。当時は喫茶店に入るだけで不良と言われ、喫茶店でクリームソーダを飲むのが夢だった時代ですから(笑)」と当時を振り返る。そのため、今回のジャズシンガーデビューは、ある意味“原点回帰”とも言える。3月にはニューヨークのジャズクラブの聖地とも言えるバートランドでの海外公演も決定。ヘレン・メリルとの共演も予定されているとのこと。

 「大きな夢が実現するという気持ち。まだ心の準備ができていなくて、フワフワしていますが、しばらくするとビシッとギアが入ると思います(笑)。舟唄や雨の慕情を、ジャズバージョンで聴いてもらおうと思っています。最後はアカペラで披露したいですね」と構想を語った。

ジャズシンガーとして改めてデビューした八代亜紀さん
映画コメンテーターの有村昆さん
トークショーの模様

 有村さんは、映画「ジャズ・シンガー」が、映像に音声がついた世界初の映画として、当時の人々に与えたインパクトを説明。「それまではサイレントですから、映画史の転換点と言え、今で言うと3D映画のような驚きがあったはず。また、ワーナーを設立した4兄弟の中で、トーキーに尽力した三男のサム・ワーナーさんは、この作品の公開前日に、過労のため40歳で亡くなってしまっている。(そのことも)トーキー映画の幕開けをドラマチックにしている」と分析した。

 さらに有村さんは、「君の瞳に乾杯」の名台詞で知られる「カサブランカ」や、ジェームズ・ディーンの「エデンの東」、カンフーブームを巻き起こしたブルース・リーの作品、ホラー映画の金字塔とも言える「エクソシスト」、そして「ハリーポッター」や「マトリックス」など、ワーナーのこれまでの人気映画をピックアップして紹介。八代さんも「エクソシストは怖すぎて、映画館でほとんど下を向いてスクリーンを見ていなかった(笑)」など、当時のエピソードを語った。

これが、映画史上初めてのセリフ「Wait a minute, wait a minute. You ain't heard nothin' yet!」(待ってくれ。お楽しみはこれからだ!)のシーン。なんとこのセリフ、アドリブなのだという
ワーナーがこれまで手がけてきた人気作品を振り返り、当時の想い出を語る2人
スタンリー・キューブリック監督の大ファンで、「2001年宇宙の旅」が特に好きだという有村さんは、映画の中に登場したのと同じモデルのハミルトンの時計を披露
「ボディガード」にまつわる想い出を語る八代さん

 八代さんの思い出深い作品は、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンが共演した「ボディガード」。「私にとって、マネージャーがボディーガードで、そのマネージャーと結婚しましたから、今でもボディーガードなんです。映画が公開されたのが、ちょうど結婚した年なんです。結婚する前に、彼がマネージャーをやめてしまう夢を見て、夜中に『貴方が何処かに行っちゃう夢を見た』と電話したんです。そうしたら『何処にも行かないよ。明日も早いからもう寝なさい』と言ってくれて。それで、私の方から『お嫁さんになってあげてもいいよ』と、上から目線で(プロポーズしました)」と笑う。

 丸岡いずみキャスターと入籍し、結婚式を間近に控えている有村さんは、「そういうエピソードが語れるような大人になりたいです」と、八代さんの話に聞き入っていた。

 なお、既報の通り、これらワーナーの作品を集めたBD-BOXも、4月17日発売予定。50作品を収録したBOXが49,800円、そこから更に厳選した20作を収録したBOXが24,800円で発売予定となっている。

 映画「ジャズ・シンガー」の見どころとして、八代さんは、「父と子の絆や、苦悩する母親など、私と本当に似ているんです。セリフもそうですし、セリフ無しで字幕で説明されるシーンも凄く心に残りました」と語る。

 有村さんは、「映画の技術革新の歴史とリンクした作品。教会の、どちらかと言うと重たい家系で育った男の子が、ジャズ・シンガーとして成功していくが、ブロードウェイの大舞台を前に、夢をとるか、家のために夢を諦めるのかという究極の選択を迫られる。皆さんの人生とも照らし合わせながらご覧いただける、ストーリーにも注目の作品」とアピールした。

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(山崎健太郎)