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パナソニック、おまかせ録画や「番組引越し」対応のDIGA

別売DTCP+アダプタで外出先視聴。おもいでボタンも

 パナソニックは、マイメニューやおまかせ録画などの機能を強化し、好みの番組をより見やすくしたBlu-ray Discレコーダ「DIGA」3モデルを4月30日より発売する。トリプルチューナ搭載で2TB HDDの「DMR-BZT750」、ダブルチューナで1TB HDDの「DMR-BWT650」と500GBの「DMR-BWT550」を用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格はBZT750が108,000円前後、BWT650が75,000円前後、BWT550が65,000円前後。

型番HDDチューナ数無線LAN店頭予想価格
DMR-BZT7502TB3108,000円前後
DMR-BWT6501TB275,000円前後
DMR-BWT550500GB-65,000円前後

 強化した「マイメニュー」で、人名やフリーワード、ジャンルを指定して関連番組を自動録画。指定したキーワードやジャンル別にすぐに「おまかせ録画番組」にアクセスできる。また、リモコンには「おもいで」ボタンを装備。DIGAに保存した写真のスライドショーをワンボタンで楽しめるという。

 さらに、別売のDTCP+対応動画転送アダプタ「DY-RS10-W」(5月下旬発売/実売価格15,000円)を追加することで、外出先でのスマートフォンからの録画番組視聴に対応。アダプタをDIGAにUSBで接続し、DIGAの録画番組をSD解像度にダウンコンバートして、アダプタ内のSDカードに保存。同アダプタに外出先からアクセスすることで、録画番組のリモート視聴を実現する。また、他のDIGAからの「番組引越し」にも対応している。

DMR-BZT750
DMR-BWT650
DMR-BWT550

「おまかせ録画」をかんたんに。最新ニュースやレスポンス改善も

DMR-BZT750

 DMR-BZT750は地上/BS/110度CSデジタルトリプルチューナで2TB HDDを搭載、DMR-BWT650/BWT550はダブルチューナで、BWT650が1TB HDDをBWT550が500GB HDDを内蔵する。チューナ数やHDD容量以外の主な仕様は3モデルで共通で、上位モデルの「DMR-BZT830」などと同様にシステムLSI「新ユニフィエ」を搭載し、操作レスポンスなどを改善している。

 操作画面のトップページとなる「マイメニュー」を改善し、好きな人名やフリーワード、ジャンルを指定することで、関連番組を自動録画する「おまかせ録画」に対応。指定した人名やキーワード別の「メニューアイコン」がマイメニュー上に表示されるため、メニューを立ちあげてすぐに録画番組にアクセスできる。マイメニュー上のメニューアイコンの配置変更に対応するほか、マイメニュー自体も4つまで設定できるため、家族がそれぞれの用途にあわせたマイメニューを設定できるという。

 また、任意の地デジチャンネルを選択し、指定チャンネルの最新ニュースを自動で録画、リモコンの専用ボタンからすぐに最新のニュースを呼び出せる「最新ニュース」も新搭載。ネットワークサービスの「ミモーラ(MeMora)」に登録することで、話題のニュースを一覧表示して、該当シーンからすぐに再生できる「ニューストピックス」も搭載するなどニュース対応も強化している。なお、ミモーラの主要機能は有料サービスだが、ニューストピックスは無料会員でも利用できる。

 MPEG-4 AVC/H.264エンコードでの長時間録画が行なえ、最大15倍モードでの録画が可能。内蔵HDDへの録画のほか、別売のUSB HDDにも対応し、HDD容量を拡張できる。最大8台までの登録が可能で、BZT750はUSB 3.0にも対応。USB 3.0 HDDであれば複数番組の同時録画も行なえる。

 また、新ユニフィエを搭載することで、録画モードを変換しながらのダビングが従来機種(DMR-BZT820)比較で最大3.5倍高速化したという。BDへのダビング、Blu-ray 3D/BDビデオ/DVDビデオなどの再生に対応する。

 録画した番組をホームネットワーク経由でDTCP-IP対応機器で視聴可能にする「お部屋ジャンプリンク」に対応。また、DMR-BZT750では、ポータブルテレビやVIERAワンセグなどに2箇所同時に配信することも可能となった(BZT750で2番組同時録画+再生を行なっている場合は不可)。

 従来モデルと同様にネットサービス「ディモーラ」による遠隔録画予約や、「ミモーラ」による録画番組検索/シーン頭出しにも対応する。ミモーラの主要機能の利用は有料(月額315円)となる。

従来のDIGAからの「番組引越し」が可能に

 他のDIGAからの「番組引越し」も可能になった。例えば、新しいDIGAを購入した際に、これまで使っていたDIGAから録画番組を引き継ぎたい、といった場合の利用を想定したもの。対応する引越し元DIGAと引越し先DIGAをLAN環境で接続して、録画番組や撮影ビデオなどをLAN経由でダビングできる。対象機種はDMR-BZT9300/830/750/730、BWT650/630/550/530、BRT250。

 録画番組の引越しの場合、ダビング10のコピーカウント1つが減るため、引越し元で9個ダビング可能な番組は、8個が引越し元DIGAに残り、1つが引越し先DIGAに転送される。また、プロテクト設定されている「一回だけ録画可能」番組やダウンロードした番組などはダビングできないことがあるという。

 DIGAに取り込んだ撮影ビデオの引越しはAVCHD形式に対応。また、番組引越しで一回に複数転送できる番組は99番組まで。DMR-BZT9300/830/730、BWT630/530については、4月下旬の放送波ダウンロードで対応予定としている。

 パナソニックではこうした取り組みにより、「買い替え、買い増しの際に、あんしんしてディーガをお選びいただけます」と説明。番組引越しは、技術的には既存技術であるDTCP-IP moveを利用しているが、「以前からご要望のある機能であり、買い替え/買い増しのケースが増え、ネットワーク接続する機能が増えたことで今後さらにご要望が大きくなると考え、対応しました」と説明している。

別売DTCP+アダプタで外出先からの録画番組視聴も

DY-RS10-W

 別売のDTCP+対応動画転送アダプタ「DY-RS10-W」も5月下旬に発売予定。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は15,000円前後。

 これを利用することで、外出先のスマートフォンなどからDIGAの録画番組を楽しめるようになる。利用にはiPhone 4S/5などの対応端末とブロードバンド回線、録画用のSDメモリーカードなどが必要。

DTCP+での視聴イメージ

 SDメモリーカードを内蔵できるUSB接続のアダプタとなっており、DIGAで録画予約を行なう際に持ち出し番組の設定を行なうことで、640×360ドットのSD解像度、ビットレート1.5Mbpsの番組をSDカードに録画。IEEE 802.11b/g/n無線LANに準拠し、アダプタ自体にサーバー機能を有しているため、無線LAN経由でルータなどを介して、宅外に配信できる。

 スマートフォン向けのアプリとして「リモートビューアー」を無料で提供。対応機種はiPhone 4S/5、第5世代iPod touch、iPad 2、第3/4世代iPad、iPad miniで、対応OSはiOS 5.0/6.0以降。AndroidやPCへの対応の予定については「今後、対応を検討していく」としている。

 録画番組を転送するため、放送中番組をリアルタイム配信する「放送転送」には対応しない(現在のDTCP+規定上対応できない)。

 電源はDIGAのUSBケーブルから供給。外形寸法は55×91×10mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約34g。

簡単スライドショーなどパーソナルコンテンツ対応強化

 デジタルカメラ写真やスマートフォンやタブレットの写真や動画などの「パーソナルコンテンツ」への対応強化も新DIGAの特徴。

 リモコンには「おもいでボタン」を搭載。DIGAに保存した写真をかんたんにスライドショーで楽しめる機能で、おもいでボタンを押した写真の日付を規準として、前後2週間の写真から自動でスライドショーを作成して表示できる。

 全モデルがEthernetを装備する他、DMR-BZT750とDMR-BWT650は無線LANを搭載。スマートフォンやWi-Fi対応デジタルカメラ、ビデオカメラの写真を無線LAN経由でワイヤレス取込みする「Wi-Fi転送」に対応する。なお、DMR-BWT550でも別売無線LANアダプタとルータ経由でWi-Fi転送が可能となる。

 対応デジタルカメラはDMC-GH3とDMC-TZ40、SZ9、FT5。ビデオカメラはHC-X920M/V720M/V620M/V520M。スマートフォンからの写真転送はAndroid/iOS向けの対応アプリ「DIGA Contents Link」を利用する。

DMR-BZT750のリモコン
DMR-BWT650のリモコン
DMR-BWT550のリモコン

 また、DMR-BZT750では、ガイドに従って操作するだけで、取り込んだ動画を写真から簡単にBGM付のアルバム作成ができる「動くアルバムメーカー」や、3ステップでショートムービーが作成できる「おまかせクリップ」も搭載する。

DMR-BZT750の背面
DMR-BWT650の背面
DMR-BWT550の背面

 ネットワークサービスの「ビエラ・コネクト」にも対応。radiko.jpなどのアプリや、VODサービス「もっとTV」に対応。SDカードスロットも装備。AVCHD 3DとAVCHD Progressiveに対応し、AVCHD 3D動画の取り込みやディスクへのダビングや、60p記録データをBDにダビングできる。映像出力端子はHDMIのみで、BZT750のみ光デジタル音声出力を装備する

型番DMR-BZT750DMR-BWT650DMR-BWT550
HDD容量2TB1TB500GB
デジタル
チューナ
32
HDMI出力1
出力端子
(HDMI以外)
光デジタル音声×1-
入力端子コンポジット×1、アナログ音声(2ch)×1
i.LINK1(1系統)
USB3
(USB 3.0×1、
USB 2.0×2)
1(USB 2.0)
SDカード
消費電力約24W約21W約20W
外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
430×189×44mm430×189×41.5mm
重量約2.6㎏約2.4㎏約2.1㎏

(AV Watch編集部/臼田勤哉)