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ケンウッド、ルームミラー横にHUDを装着するカーナビ
D-ILAでナビ投写。コンソールナビとセットで約25万円
(2013/5/8 12:13)
JVCケンウッドは、ケンウッドブランドのカーナビ「彩速ナビゲーション」の新モデルとして、D-ILAデバイスを使ったヘッドアップディスプレイをセットにした「MDV-737HUD」を5月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は25万円前後。
JVCケンウッドは、LCOS(反射型液晶)方式のD-ILAデバイスを開発し、ホームシアター用プロジェクタなどに採用しているが、このデバイスをヘッドアップディスプレイに活用。さらにカーナビと組み合わせているのが特徴。ナビ本体は2012年2月発売の「MDV-737DT」(単体価格:オープンプライス/発売時の実売12万円前後)を採用している。
ヘッドアップディスプレイ(HUD)は、ルームミラーの横に配置できる透明なスクリーン(コンバイナ)に、7型相当のナビ画面を投写する。スクリーンの手前に小型のプロジェクタが配置されており、0.37型のD-ILAデバイスを使用。総画素数は約92万画素。光源は白色LEDを採用し、輝度は15,000cd/m2。コンバイナのサイズは70×100×3mm(縦×横×厚さ)。
ルームミラーの横にHUDを配置する事で、コンソールのカーナビ画面への視線移動を減少させ、必要な情報を必要なタイミングで表示できる「安全支援のためのツール」としている。右左折の矢印表示や、3D交差点イラスト表示、ハイウェイエントランスガイド、ジャンクションガイドといった、ドライブサポート情報を表示。ディマーセンサーも備え、自動的に表示輝度を調整してくれる。
なお、JVCケンウッドでは、「D-ILAは高解像度で階調表現が豊かなため、文字や模式図のみならず、高解像度の画像表示が可能であり、HUDユニットとしての表示方式に適している」としている。
HUDはルームミラーに固定する方式で、取付金具を2種類同梱し、HUDのスライドも可能で、各種サイズのルームミラーに対応。光学ユニット/コンバイナを反転させる事で、左ハンドル車にも対応できるという。
HUDユニットは、付属の専用ジャンクションボックスを介して、ナビ本体の「MDV-737DT」と接続する。
ナビには、7型のTFT液晶を搭載。解像度は800×480ドット。白色LEDバックライトを使った、スーパー・ファインビュー・モニタとなっている。内蔵メモリは16GB。
AV機能として、地上デジタル放送の12セグ、ワンセグ受信に対応。DVDビデオ/CD再生も可能。AM/FMラジオも備えている。また、USB端子とSDカードスロットも装備。SDカードは32GBまでのSDHCカードに対応しており、MP3/WMA/AAC/FLAC/WAVの音楽ファイルや、WMV、MPEG-4(MP3音声)、MPEG-4 AVC/H.264(AAC音声)の動画ファイル再生も可能。
音楽CDを4倍速で、SDカード、または内蔵メモリに録音可能。車内の音響環境に適した設定で再生を行なうDSPも備えている。
Bluetoothにも対応しており、プロファイルはHFP 1.5、OPP 1.1、PBAP 1.0、A2DP 1.2、AVRCP 1.3をサポート。SCMS-Tにも対応している。
スマートフォンとの連携も可能で、CD、もしくは録音した楽曲に、iOS用アプリ「KENWOOD Music Info.」を介して、Roviのデータベースから取得した楽曲情報を付与できる。アプリは、App Storeから無償でダウンロード可能。
さらに、iOS用アプリ「NaviCon」とも連携。アプリの地図画面から、カーナビへ目的地を指示できる。さらに、iPhoneの連絡先やブックマークからも目的地の選択が可能。
Android向けには、「KENWOOD Music Control」アプリも用意。スマートフォンに収録した音楽を、アーティスト別、ジャンル別といった項目から選曲でき、曲調分析によるプレイリストを作成することも可能。
ナビ機能では、高速レスポンスを特徴とする「ジェットレスポンスエンジンII」を採用。地図スクロールや画面の切り替えスピード、ルート検索といった操作が快適にできるとする。
地図データの圧縮には、独自のS3フォーマットを採用。インクリメントPが整備した全国主要道路の傾斜データ「全国主要道高低差データ」を自車位置測位として採用し、主要道路約140万カ所の傾斜データをインストール。3Dジャイロセンサーと併用する事で、高い自車位置精度を実現したという。