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パナソニック、1万ルーメンの高輝度白色光源

近紫外レーザーと蛍光体使用。プロジェクタなど応用

 パナソニックは、1万ルーメン級の高光束を実現できる、近紫外半導体レーザーと蛍光体を用いた白色光源を開発した。データプロジェクタや車のヘッドライトなどでの利用を想定している。

 発光源に用いる近紫外レーザーの高効率、低損失設計やモジュール化によって光出力の向上を図った。また、強いレーザー光を照射しても輝度飽和しない蛍光体材料を開発し、白色光としての高光束を実現した。LEDに比べて発光部が小さく、出射光の直進性に優れたレーザーの採用で、コンパクトな光学構成が可能となり、セットの高輝度化と小型化の両立を実現できるという。

 発光源の近紫外レーザーは、従来比で約10倍に高出力化し、光出力60Wを達成。レーザーモジュールを小型化することで機器デザインの自由度を拡大するという。この開発にはBlu-ray Disc用の半導体レーザー技術をベースに、投射型ディスプレイ光源に適用出来るよう、高出力化したという。

 また、新規開発の蛍光体を採用することで、青色発光出力を40%向上し、赤、青、緑の蛍光体による1万ルーメン級の高光束白色光源を実現。1種類の半導体レーザーと蛍光体による波長変換に分離することで、光学系の簡素化と部品点数の削減を可能とする。

(臼田勤哉)