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iFI-Audio、約4万円の真空管プリ「iTube」

バッファとしてDACやヘッドフォンと連携可能

真空管プリアンプ「iTube」

 トップウイングは、英iFI-Audioの真空管プリアンプ「iTube」を8月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は41,790円。輸入・発売はトップウイング、広報と製品サポートはオフィスENZOが担当する。

 iFI 独自のダイレクト・チューブ・バッファ(真空管による緩衝増幅機能)を備え、アナログ・ボリューム・コントロールを備えた、真空管プリアンプ。プリアンプとして使用するほか、ボリューム回路をスルーして固定出力とし、真空管ならではの音を楽しむ真空管バッファアンプとして使うことも可能。

 例えば、CDプレーヤーやUSB DACなどと、ヘッドフォンアンプの間に挟むように「iTube」を接続。バッファアンプモードで動作させたり、USB DAC付きヘッドフォンアンプとヘッドフォンの間にiTubeを接続し(RCA-ステレオミニの変換ケーブル利用)、ヘッドフォンで真空管の音を楽しむといった使い方ができる。この際はバッファアンプモードで動作しているため、ボリューム調整はUSB DAC機能付きヘッドフォンアンプ側で行なう。

 なお、iTubeはプリアンプ/バッファどちらのモードでも、通常のゲイン0dBだけでなく、+6dBでも動作するようになっており、例えばiPodやiPhone、ポータブルプレーヤーのラインアウト出力を上げるために使う事もできる。

 プリアンプとしての入出力はRCAステレオ1系統のみとなる。使用している真空管は、GEの「5670」。音質を優先した結果、電源のON/OFFスイッチやセレクタも省かれている。「プリ単体で何十万~何百万もするハイエンドの物量投入型プリとは違う、音質のために必要なエッセンスを凝縮した新しい概念に基いている」とする。

背面。アナログRCAの入出力を1系統備えている
正面。Digital Antidote Plusや3Dホログラフィック・サウンド・システムの切り替えが可能

 「Digital Antidote Plus」という回路も搭載。CDやDACなど、接続したデジタル音楽ソースから、“きつさ”を除去するというもので、「単に楽しいという次元を超えた、もっと“オーガニックで(自然で)アナログな” 特性を加えてくれる」という。DSPは使っておらず、アナログで処理する回路であり、特許も取得しているという。

 iCANにも搭載された、3Dホログラフィック・サウンド・システムも搭載。「スピーカーの内側に閉じ込められたサウンドを、音質を損ねることなく解放する」というもので、DSP処理ではなく、こちらもアナログ処理となっている。

 ボリュームもアナログ回路で絞っても音やせしない高品位なパーツを採用したという。同社では「ピュア・アナログ・ボリューム・コントロール」と名付けている。

 外形寸法は67×175×28mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は237g。

(山崎健太郎)