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フォステクス、10cm径スピーカーユニットの50周年限定モデル「FE103-Sol」

FE103-Sol

 フォステクスカンパニーは、スピーカーユニット「FE103」の販売50周年を記念した限定モデル「FE103-Sol」を4月中旬に発売する。ユニット径は10cmで、価格は1個7,020円。インピーダンス8Ωのモデルは1,500台、16Ωのモデルは800台の数量限定となっている。

 1964年に販売開始され、現在もマイナーチェンジを続けている「FE103」の開発理念を継承しながら、より繊細で表現力豊かな音楽の再生を実現したという製品。フレームカラーにはカッパーオレンジを採用。製品名であるFE103-Solの由来については、「太陽のようないつも身近にある、愛着を持ち合わせたスピーカーとなることを願った」としている。推奨するエンクロージャ方式はバスレフまたはバックロードホーン型。

 従来モデル「FE103En」のコーン紙とセンターキャップの形状をベースに、繊維が細くしなやかで密度の高いESコーンと2層抄紙による抄紙技術を採用。軽量ながら高い剛性化と内部損失を持たせた。また、基層は長繊維のパルプを主体として高剛性/内部損失を両立させ、表層には短繊維のパルプを配合し表面の伝播速度を向上。中域の明るく張りのある音色を維持しながら、立ち上がりが良く切れのある高音と厚みのある低音再生を可能にしたという。

 リニアリティを向上させるため、ハイコンプライアンスながら微小入力時から大入力時まで硬さの変化が少なく動きの優れたコルゲーションダンパーを採用。磁気回路には80mm径フェライトマグネットを搭載。ポールピース部とマグネット内周部に銅キャップを配置することで電流歪みを抑え、駆動系も低歪み化したことで中高域の明瞭感を高めている。センターキャップは伸びのある高域再生を可能にするためにボイスコイルボビンと直結、20kHz以上の帯域拡張を実現した。ボイスコイルボビン材にはガラス繊維とフェノール樹脂で構成された高ヤング率のシートを採用。確実に振動をセンターキャップに伝達し、耐入力も向上させている。

 コーン紙とダンパー、ボイスコイルの接着を同一箇所で行なう3点接着方式を採用し、コーンネックの強度高め、高域特性を向上。入力端子はファストン205タイプの低損失金メッキ端子を採用している。再生周波数帯域はf0~40kHz、出力音圧レベルは90dB、バッフル開口寸法は93mm径、総重量は0.65kg。木ネジ×4本やワッシャー×4、パッキン×1を付属する。

フレームカラーはカッパーオレンジ
背面

(中林暁)