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TFM子会社のVIP、V-Lowマルチメディア放送の基地局開設計画の認定取得

 エフエム東京の100%子会社で、V-Lowマルチメディア放送を推進しているVIPは15日、総務大臣から、V-Lowマルチメディア放送における特定基地局の開設計画の認定証を交付されたと発表した。VIPは基地局などを整備するハード事業者として認定されており、全国での基地局開設計画を推進。V-Lowマルチメディア放送は、11月の福岡から放送サービスを開始する予定。

 VIPは2月3日に、99MHzを超え、108MHz以下の周波数を使用する特定基地局の開設計画を総務省に提出。事前審査を経て、6月25日の電波監理審議会に諮問され、認定適当の答申を受けていた。

認定証交付の様子

 エフエム東京はハード事業者のVIPだけでなく、V-Lowマルチメディア放送の事業全般を推進するホールディングカンパニーとして、BICという会社もパートナー企業と共同で設立している。

 BICはVIPを100%子会社化するほか、各々の地域ブロックごとにソフト事業者認定を目指している地域マルチメディア放送会社、全国6社の株式を取得して支援。さらに、V-Lowマルチメディア放送受信用のWi-Fiチューナを、7年間で100万台無料配布するなど、受信端末の普及にも直接関わる予定。

 地上アナログテレビ放送終了後に空いたVHF-Low帯(VHF 1~3ch)を使ったマルチメディア放送については、デジタルラジオの実用化試験放送が2011年3月31日で終了。そのノウハウがV-Low(VHF-Low帯)マルチメディア放送に引き継がれた。

 その後、VHF-Low帯マルチメディア放送推進協議会が、VHF-Low帯マルチメディア放送の運用規定策定を目的として活動していたが、各社の足並みが揃わず、昨年7月31日で解散。エフエム東京グループらが中心となったマルチメディア放送ビジネスフォーラムが、サービスモデルの検討や実験などを行なってきた。

(山崎健太郎)