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BSスカパー!が10月4日に一新。連続ドラマなどオリジナル番組投入で“やんちゃ”に

 スカパーJSATは、BSデジタル放送チャンネル「BSスカパー! 」(BS 241ch)を10月4日よりリニューアルし、放送番組を一新する。あわせて、スカパー! プレミアムサービスの「スカチャン5」(ch.585)も名称を「BSスカパー! 」と改め、同一の内容を放送する。「BSスカパー! 」は、スカパー! のいずれかのチャンネルやパック・セットを契約することで追加料金不要で視聴できる。

BSスカパー! の新番組に出演するセントフォース所属の女性アナウンサー(左から松本あゆ美、美馬怜子、望月理恵、色紙千尋)

 BSスカパー! は現在、他チャンネルの番組紹介や海外ドラマ、スポーツなどの再放送を中心に、一部オリジナル番組も放送しているが、10月より番組を一新。"新生BSスカパー! 開局"と銘打って、新たにオリジナルのレギュラー番組や連続ドラマなどを放送する。

 スカパーJSATの小牧次郎常務は、新生BSスカパー! について「地上波放送には真似できないやんちゃなチャンネルにする。まず、ゴールデンタイムと呼ばれる午後9時~11時に、地上波の番組と同じくらい予算をかけたオリジナル番組を放送する」と説明した。BSスカパーの新しいイメージキャラクター「Bスカッピー」も誕生。その性格は、「やんちゃでスネに傷のあるようなキャラ」だという。

新キャラのBスカッピー
夜9時~11時にオリジナル番組を投入

 この時間帯には、現在放送中のオリジナルバラエティ番組「BAZOOKA!!!」や「NMBのナイショで限界突破!」のほか、新番組として、商品比較バラエティ「モノクラ~ベ」(毎週日曜午後9時放送)、千原ジュニアが司会を務めるディープな世界の人々に焦点を当てたクイズ番組「ダラケ!~お金を払ってでも見たいクイズ!」(毎週木曜午後9時放送)、格闘技やサッカーなどスポーツ界の伝説的な名勝負を放送する「SPORTS LEGEND」(隔週金曜午後9時放送)を投入する。

 新番組「モノクラ~ベ」は、ゲストの芸能人が欲しいという人気商品2つを徹底比較して、最終的に1つを選ぶという内容。番組でMCを務める元NHKアナウンサーの堀潤氏は、「地上波放送でも商品を紹介する番組はあるが、スポンサーの手前、本音が見えにくいところもある。一方で、ネット上には購入者の情報や感想などがたくさんある。モノクラ~ベでは、そのような情報をスタジオで検証し、商品のいいところ・悪いところを包み隠さず紹介していきたい」と語った。

新番組「モノクラ~ベ」
番組では2つの商品を徹底比較する
番組のMCを務める堀潤氏

 同じく新番組の「SPORTS LEGEND」の第1回目(10月24日放送開始)では、1997年に行なわれた総合格闘技PRIDE第1回大会「高田延彦 VS ヒクソン・グレイシー」戦を放送。高田延彦本人も番組に登場し、伝説の一戦について語るという。

SPORTS LEGENDに出演する高田延彦氏も登場
番組で伝説の1戦について語るという

 また、直木賞受賞の黒川博行の小説「破門」を連続ドラマ化し今冬放送。このほか、他チャンネルで放送中の番組を次々と紹介する「チャンネル生回転TV Allザップ!」や、女性アナウンサーによる情報番組「日替わりセントフォース」をなどをラインナップする。また、毎週金曜、土曜の深夜には海外ドラマや音楽ライブなどの一挙放送を行なう。

直木賞受賞の「破門」を連続ドラマ化
10月の週末一挙放送のラインナップ

BSスカパー! は日本のテレビ黄金時代に向けた第一歩

スカパーJSATの小牧次郎常務

 小牧常務は、「現在、日本ではテレビ離れが進んでいると言われているが、アメリカでは"テレビの黄金時代"が到来したと言われており、テレビドラマを中心に数々のヒットが生まれている」と述べ、米国のテレビ視聴時間が増加していると報じたニューヨークタイムズの記事などを例に挙げた。

 そして、ビデオリサーチの調査による関東地区の全日視聴率の推移(地上波放送のみ)と、それにスカパー!やWOWOWなどの有料放送の視聴率を足した数値を提示し、「実は日本の視聴率はそれほど大きく下がっていない。日本人はまだテレビをよく見ている」と述べた。2013年の地上波+有料放送の全日視聴率は46.7%で、これは関東地区の全世帯のうち46.7%が朝6時から夜12時までテレビを見ている、もしくは全世帯が1日平均7時間テレビを見ていることになるという。

引用されたニューヨークタイムズの記事
ビデオリサーチの調査による関東地区の全日視聴率の推移
地上波とその他(有料放送)の視聴率の合算の推移

 小牧常務は、「アメリカでは、4大ネットワーク以外の中小放送局が活躍し、テレビ黄金時代が到来したが、日本はちょうどその直前の状態にあると思う。そのような中で、我々のような多チャンネルをまとめるプラットフォームが率先して、新しいテレビ番組を作っていかなければならないと感じる。BSスカパー! は地上波にできない、ときにはやんちゃな番組作りを目指す」と、BSスカパー! リニューアルにかける意気込みを語った。

(一條徹)