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Samsung、'15年のスマートTVでTizen OSを全面採用

直感的な操作やモバイル連携。PS Nowにも対応

 Samsungは31日、2015年のSamsung Smart TVの全てにTizen OSを採用する計画を発表した。

 Tizenは、Linuxベースのモバイル向けOSとして、Tizen Associationが推進。日本でも'13年ごろにスマートフォン向けの「第3のOS」として、導入が見込まれていたものの、NTTドコモは製品投入を見送った。現在はSamsungのウェアラブル端末の「Gear」などで導入されていたが、今回Samsungは、テレビにおいても全面的にTizenの導入することを明らかにした。

 Tizenの採用により、直感的かつシンプルな操作性を実現。家庭のSmart Hub(スマートハブ)として新たにデザインし、コンテンツへのアクセス性の向上やおすすめ機能などを提供。Wi-Fi Directによるモバイルデバイスとの連携や、Bluetooth Low Energy(BLE)によるSamsungモバイルデバイスとの接続などを可能にする。テレビを見ながらサブスクリーンとしてスマートフォンを併用したり、モバイルデバイスからの操作などに対応する。

 また、Samsung Sports Liveチャンネルの提供のほか、クラウドを使ってプレイステーションのゲームを、SCEのゲーム機以外でもプレイ可能とする「PlayStation Now」(PS Now)にも対応。数百のPS3ゲームを「DUALSHOCK 4」コントローラとPS Now対応のSamsung Smart TVだけでプレイ可能になる。

 Samsungでは、「Tizenの採用をよりインテリジェントで統合されたスマートプラットフォーム実現のための大きなステップ。エンタテインメント体験をリッチにするだけでなく、将来のホームエンタテインメントの可能性を解き放つ」としている。

 なお2015年には、Samsung以外の各社のテレビにおいても、Web技術との親和性の高いOSの導入が予定されている。LGは'14年以降上位機種に「Web OS」を採用しており、'15年には最新のWebOS 2.0の導入を予告している。ソニーは、'15年のテレビ主要製品にAndroid TVを採用することを発表、パナソニックは「Firefox OS」の採用を予告している。6日に開幕する2015 International CESにおいては、こうしたテレビプラットフォームにまつわる多くの発表が行なわれる見込みだ。

(臼田勤哉)