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デノン、ネットワークプレーヤー機能付き2ch DDFAデジタルアンプ「DRA-100」

 デノンは、ハイレゾ対応のネットワークプレーヤー機能を内蔵し、CSRの「DDFA」デジタルアンプを搭載したコンパクトオーディオ「DRA-100」を10月中旬に発売する。価格は110,000円。カラーはプレミアムシルバー(SP)。

ネットワークプレーヤー機能内蔵のデジタルプリメイン「DRA-100」

 アンプ部に、CSRが開発したクラスDアンプテクノロジー「DDFA(Direct Digital Feedback Amplifier)」を採用。高速かつ高精度なデジタル・フィードバック・ループを用いることで、音質を向上させている。

 また、デジタル信号を直接入力できるため、デジタルソースに関しては入力から最終段のPWM変調まで一貫してデジタルで処理。A/D変換、D/A変換を繰り返すことによる音質劣化が生じない。

 同じくDDFAを採用した、既発売の「PMA-50」と比べ、40%出力アップの定格出力70W×2ch(4Ω)を実現。出力段のパワーMOS-FETの前段にゲートドライバーを追加することで瞬時電流供給能力も向上させ、スピーカーの駆動力もアップさせている。

筐体はPMA-50よりやや大きくなっている

 また、デノンが理想とする「繊細さと力強さを両立したサウンド」を実現するため、出力段と電源回路には独自のディスクリート回路を用いてサウンドチューニングを実施。従来のクラスDアンプと比較し、高S/N、低歪みなど優れた静特性と、高い忠実度と音楽性豊かな表現力を実現したとする。

出力段のパワーMOS-FETの前段にゲートドライバーを追加することで瞬時電流供給能力を向上させた
パワーサプライもPMA-50と比べ、強化されている

 デジタル回路を正確に同期させ、その性能を最大限に発揮させるための独自技術「マスター・クロック・デザイン」も投入。クロックモジュールをクラスDアンプのデジタルモジュレーターの直近に配置し、デジタルモジュレーターをマスターとしてクロック供給をする事で、周辺のデジタル回路を正確に同期させ、ジッタの発生を抑制した。

 標準のヘッドフォン端子も備え、スピーカー用パワーアンプとは別にヘッドフォン出力専用アンプも搭載。電圧増幅段にはハイスピード、ローノイズな高速オペアンプ、出力バッファにはディスクリート回路を採用。インピーダンスの高いヘッドフォンに対応できるように、3段階のゲイン切り替えも用意。なお、ヘッドフォンのプラグを差し込むと、スピーカー端子から音が出なくなる。

 ネットワーク再生機能はDLNA 1.5に準拠。最大5.6MHzまでのDSD、192kHz/24bitまでのPCMデータが再生可能。フォーマットはWMA/MP3/WAV/AAC/FLAC/ALAC(Apple Lossless)/AIFF/DSDに対応。DSD/WAV/FLAC/AIFF/ALACではギャップレス再生も可能。USB端子も備え、USBメモリ内のDSD/FLAC/ALAC/AIFF/WAVなどを再生する事も可能。iPod/iPhoneとのデジタル接続も可能で、再生しながらiPod/iPhoneを充電する事もできる。

 独自のビット拡張、データ補完によるアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing」も搭載。16bitの音楽信号を32bitに拡張するハイビット化処理と、アップサンプリングにより時間軸方向の情報量拡大を実施。その際に単純な補間処理を行なうのではなく、連続的に変化する音楽信号から本来あるべきデータを推測、デジタル変換の過程で失われた本来のアナログ信号の滑らかな波形を再現するという。

AirPlay、インターネットラジオにも対応

 AirPlayに対応し、iTunesやiPod touch/iPhone/iPad内の音楽ファイルをワイヤレスで再生可能。インターネット上ラジオの受信もできる。好きな放送局やファイルを登録する「お気に入り」機能も備えている。ネットラジオの放送局やNAS内の音楽ファイルなど、最大50個登録可能。

 Bluetooth受信にも対応し、プロファイルはA2DP 1.2/AVRCP 1.4、コーデックはSBC/AACをサポート。NFCもサポートしており、対応するスマートフォンとワンタッチでペアリング可能。ペアリング情報は最大8台分まで記録できる。

 ネットワーク機能として、IEEE 802.11b/g/nの無線LAN機能も搭載。対応ルーターとボタン一つで接続できる「WPS」や、iOS機器のWi-Fi設定をコピーできる「WAC」、「Wi-Fi Sharing」にも対応する。

 同一LAN内のiOSやAndroid端末からDRA-100が操作できるリモコンアプリ「Denon Hi-Fi Remote」も用意。電源ON/OFF、入力の切り替え、ボリューム操作に加え、PCやNAS内の音楽ファイル選択、インターネットラジオ局の検索も可能。ネットワーク音楽ファイルの再生には、キューを採用。ブラウズ画面で再生したいファイルをタップしていくと、再生キューが作成され、選択した順に再生される。そのリストをプレイリストとして保存することも可能。

DRA-100が操作できるリモコンアプリ「Denon Hi-Fi Remote」も用意
NFCにも対応している
付属のリモコン

 筐体にはアルミニウムパネルを使用。本体上下のパネルには、PMA-50の3mmよりもさらに厚い5mmのアルミニウムを使用して剛性を向上。外部振動による音質への影響を抑え、より安定したサウンドステージの表現を可能したという。表面仕上げはサンドブラスト加工。ディスプレイは3行表示対応の有機ELで、日本語表示も可能。

 対応するスピーカーインピーダンスは4~16Ω。入力は光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ音声×2を装備。出力として、標準のヘッドフォン出力、アナログ音声出力×1、サブウーファプリアウト×1も搭載。Ethernet端子も備えている。

 外形寸法は280×337×104mm(幅×奥行き×高さ/アンテナを寝かせた状態)。重量は4.8kg。消費電力は60Wで、待機時消費電力は0.3W。

背面

(山崎健太郎)