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nasneをさらに活用するためのHDD拡張術

−USB HDDでレコーダ/NASとして積極活用


nasneとUSB HDD「HD-PCT1TU2G/V」、「HD-AM2.0TU3/V」

 地上/BS/110度CSデジタル放送に対応したレコーダながら16,980円という低価格で入手できるということもあり、一時期はAmazonや量販店のサイトなどで在庫切れになるほど人気を集めている「nasne」。すでに入手して愛用しているユーザーも多いだろう。

 高性能でレスポンスも良く、スマートフォンやタブレット、PCからも録画番組をストリーミング再生できるなどホームネットワークを活用した機能が多彩なnasneだが、利用し続けるうちに困るのがHDD容量。nasneの搭載するHDDは500GBと、TBクラスのHDDも安価に手に入る昨今では少々物足りない容量だ。

 また、nasneはその名のとおり「NAS(LAN HDD)」として、動画や音楽、写真などさまざまなコンテンツを家庭内でLAN共有できる製品。レコーダはもとより、さらにNASとして本格的に活用することを考えると容量拡張しておきたい。今回はバッファローの1TB USB HDD「HD-PCT1TU2G/V」と、2TBの据え置き型「HD-AM2.0TU3/V」を用意し、USB HDDによるnasneのHDD拡張をテストした。


HD-PCT1TU2G/V HD-AM2.0TU3/V

■ USB HDD追加でnasneのHDD容量をアップ

nasneの録画モードはDRと3倍

 nasneで地上デジタル放送を1時間録画した場合、「3倍モード(標準)」の場合は約4GB、「DRモード(高画質)」の場合は約9GB程度の容量が必要。nasneではタブレットなどで視聴するためのモバイル機器動画も同時に記録するため、通常の地デジ録画より多めの録画容量となる。そのため、内蔵HDDの録画可能時間は、DRモードでの地デジ録画時には約51時間、BSだと約38時間だ。3倍モードの場合は、地デジ約116時間、BSで約92時間となる。

 3倍モードを取り入れながら、こまめに番組を見て消していけば500GBでやりくりは可能だが、ちょっと気になる番組をその場で録画したり、ドラマやアニメを片っ端から毎週録画予約設定しておいたりすると容量はあっという間になくなっていく。

 そのためnasneには2つの容量拡張の方法が用意されている。ひとつは1台のnasneにUSBでHDDを接続する方法、もうひとつはnasneを複数台追加する方法だ。2、3番組同時録画などを行ないたい場合は、nasneの追加が最適だが、純粋な容量拡張や、NASとしての使用を考えた時のコストパフォーマンスの高さはUSB HDDの追加だろう。

 nasneの人気に合わせて、HDDメーカー各社も独自にnasneの動作確認を行なっている。基本的にテレビ用として販売されているUSB HDDであれば動作するはず(SCEによれば、FAT32フォーマットの2TB以下のUSB 2.0接続のHDD)だが、やはりメーカーが公式に動作確認している製品のほうが安心だ。今回利用したバッファローの2製品についても、nasneの対応が確認されている。こうしたHDDメーカーの情報を購入時の参考にするといいだろう。

 テレビ用HDDの場合、基本的にnasneに接続するだけで利用できる。今回追加した「HD-PCT1TU2G/V」は実売1万円程度、2TBの「HD-AM2.0TU3/V」は18,000円程度で容量アップが可能となる。1TBを追加すれば、単純計算で地デジをDRモードで150時間超、3倍モードであれば300時間以上の録画が可能になる。

 テレビ周りの配線で悩んでいるユーザーにオススメなのはUSBバスパワータイプのHDDだ。テレビの周辺はその性質上、レコーダやゲーム機など家電が集まりやすく、必然的にLANケーブルや電源ケーブル、アンテナケーブルなどが入り乱れることが多い。そうした環境でもバスパワータイプであれば電源ケーブル不要でnasneに接続するだけでよいので、テレビ周りにすっきり設置できる

 また、今回使用した「HD-PCT1TU2G/V」の場合、テレビ背面設置できる取り付けキットなどが用意されている。nasneとテレビの位置が近ければよりすっきりと設置できるはずだ。

HD-PCT1TU2G/V nasneとのサイズ比較 テレビ背面に装着

 一方、USBバスパワータイプは、基本的に2.5インチHDDを採用しているため、容量あたりの単価はやや高めになる。省スペースにこだわらないのであれば3.5型HDDを搭載した大容量モデルのほうがおすすめだ。この場合はnasneとのUSB接続のほか、電源ケーブル接続が必要となる。

 大容量だけでないメリットとしては、USBバスパワーモデルと違って付加機能が付いている製品もある。バッファローの「HD-AM2.0TU3/V」では、HDDの空き容量を10個の前面LEDで表示する「残量メーター」機能を搭載。毎週録画など録画設定を自動で行なっている場合、気づかぬうちに容量がなくなって目的の番組が録画できていなかった、ということも多々あるが、LEDで残量を表示してくれれば、そうした失敗も防ぎやすくなる。なお、HD-AM2.0TU3/VではLEDの明るさも4段階で調整可能だ。

HD-AM2.0TU3/V nasneとのサイズ比較 前面ランプで容量を表示

■ nasneにおけるHDDの追加設定

 nasneのHDD追加は非常に手軽。本体背面のUSBポートにHDDを接続し、電源が必要なモデルであればコンセントに接続した上で、nasneの管理画面へアクセス。設定はブラウザからnasneのIPアドレスを入力して直接表示するか、PS3の管理ソフト「torne」やVAIO専用ソフト「VAIO TV with nasne」からも設定が可能だ。

 nasneの設定画面を表示したら「ハードディスク設定」を選ぶと、nasneに接続されているHDDが「外付けHDD【未登録】」として自動で表示。これを選択すると初期化作業が行なわれ、nasneでの利用が可能になる。

 なお、パソコン用のUSB HDDなどをnasne用に使いまわす場合は、FAT32にフォーマットする必要がある。nasne本体でのFAT32フォーマットなどは行なえないので、この場合パソコンとFAT32用のフォーマットソフトなどを利用する。こうした手間が面倒という人は「nasne対応」を謳うHDDを購入するといいだろう。

nasne HOMEでHDD登録 新しい1TB HDDとして登録完了

 nasneに接続したHDDは、torneからはnasne内蔵HDDと同じディスクとして認識され、容量も2つのHDDを合計した数値を表示。nasneのHDDと外付けHDDどちらかを選択して録画することはできず、HDDを追加するというよりも内蔵HDDの容量を拡張するイメージだ。

 2つの録画モードが選択できるnasneだが、nasneで録画した番組をBD/DVDへ書き出す選択肢であるパソコン(VAIO)用ソフトウェア「VAIO TV with nasne」でも、3倍(標準モード)で録画した番組はDVDへ書き出せない(BDはDR/3倍でも書き出し可能)など、3倍の長時間録画時特有の制限もある。画質もDRモードのほうがもちろん優れている。こうした点を考えると、nasneをレコーダとして積極的に活用すればするほど、HDD容量が必要となってくる。


■ NAS利用時にこそ容量拡張が活きる

NAS利用時には内蔵HDD容量は[share1]、USB HDDは[share2]として別個に管理される

 nasneのHDDは番組録画だけでなく、名前が示す通りネットワーク上にデータを保存できるNASとしても利用可能。nasneがネットワークに接続された状態であれば自動的にネットワークに表示され、PCからのファイル保存が可能。こちらは番組録画と違い、どちらのHDDに保存するかを選択可能で、nasneの内蔵HDDは「share1」、外付けHDDは「share2」として表示され、好きな方にファイルを保存できる。

 容量1GBのファイルをCore 2 Duo 2.5GHzのCPUを搭載したWindows 7機からnasneに保存したところ、内蔵HDDには1分40秒、外付けHDD(HD-AM2.0TU3/V)にも2分40秒程度で保存できた。高速というほどではないが、実利用には十分な数値だろう。

 nasneに保存したデータは当然のことながら家庭内の他のPCからもアクセスできる。また、nasneはDLNAにも対応しているため、保存したデータをDLNA対応の家電やスマートフォン・タブレットからもアクセス可能だ。nasne対応機器の1つであるPS3もDLNA対応しているため、撮影したデジカメの映像をnasneに保存しておき、PS3を使ってテレビで楽しむ、という使い方もできる。

Androidタブレット「ARROWS Tab LTE F-01D」で、DiXiM Playerからnasneのコンテンツを検索 タブレットから動画再生

 NASは使いこなせる人にとっては非常に便利だが、接続機器の相性問題や、ある程度のネットワークやPCの知識が必要になることもあり、リビングでの利用はさほど普及していない。しかし、nasneであればテレビ番組の録画を実現しながら、NASとしての利便性もリビングにもたらすという意味で非常に魅力的。NASとして使いこなすためには、やはり容量は大きい方が良い。こうした場合、USB HDDがより魅力的な選択肢になるだろう。

 本格操作には対応機器が必要になるものの、操作のレスポンスも快適で他の機器からのストリーミング再生にも対応し、NASとしても活用できるなど非常に多彩な機能を備えたnasne。

 唯一の課題とも言えるのがHDD容量だが、それもUSB HDD追加で市販のBDレコーダと同等の容量まで拡張できる。たくさんの番組を録画するというだけでなく、PCのデータバックアップ先や家庭内での写真共有など、「大容量」を手にすることでnasneの活用シーンはさらに広がるだろう。

協力:バッファロー


(2012年 9月 27日)

[Reported by 甲斐祐樹]