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F1やプロ野球 横浜・広島も。月額1,750円のスポーツライブ配信「DAZN」開始
2016年8月23日 13:03
サッカーや野球、バレー、UFCなどのスポーツをライブ/見逃し配信するストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)」が23日に正式サービス開始、F1やテニス、バスケットボールなどの全スポーツコンテンツのラインナップや、サービス詳細を発表した。月額料金は1,750円で、1カ月間は無料体験可能。決済方法はクレジットカード。
DAZNは、スポーツ関連のメディアやサービスを展開するデジタル・スポーツコンテンツ&メディア企業Perform Groupによるスポーツライブストリーミングサービス。2017年シーズン以降のサッカーJリーグや、ブンデスリーガ、バレーボールのVリーグ、総合格闘技のUFCなど、スポーツのライブ生中継や見逃し配信を行なう。'17年以降のJリーグについては、無料放送以外のネット配信や有料放送についてDAZNが10年間の放映権を取得している。
19日から番組視聴可能となっていたが、23日の正式オープンにあわせてコンテンツラインナップを発表。新たに配信コンテンツとして、サッカー、野球、バレーボール、総合格闘技のほか、バスケットボールや、アメリカンフットボール、ビリヤード、卓球、ボウリング、フィッシング、サイクリングなど130以上の競技を用意することを明らかにした。
モータースポーツは、F1、GP2、GP3、ポルシェスーパーカップなど。F1は金曜日のフリー走行から配信し、解説、実況も独自のものを用意する。野球の横浜DeNAベイスターズ、広島東洋カープのすべてのホームゲームを配信。メジャーリーグベースボール(MLB)も配信する。
バレーはVリーグのほか、FIVBバレーボール・ワールドグランプリ、FIVBバレーボールなどを配信。ゴルフのPGAツアー、世界卓球選手権、ダーツ、ラグビーはトップリーグと日本代表のホームゲーム。また、テニス、バドミントン、ビリヤード、サイクリングのツール・ド・フランス2017、ジロ・デ・イタリア2017などを配信予定としている。
ライブ生中継だけでなく、キャッチアップ(見逃し配信)も可能。ライブ配信中の巻き戻しや一時停止にも対応する。日本の大門のオフィスには100名の正社員、50名のパート社員が勤務し、日本向けの制作を行なう。解説や実況などを加えた日本向けローカライズや、日本独自の番組制作も予定。
視聴可能なデバイスは、スマートテレビ、モバイル&タブレット(Android/iOSアプリ、ブラウザ)、PC(Windows/MacのGoogle Chrome、Firefox)、Amazon Fire TV/Fire TV Stick、PlayStation 3/4(予定)。スマートテレビはソニーのAndroid TV搭載モデルと、パナソニックの一部、LG Smart TVに対応予定。
デバイスは同時に2台から視聴可能で、解像度は最高1080p。HD配信時の推進通信環境は9Mbps。デバイスとネット回線速度に応じて、最適なクオリティで配信するという。デバイスの登録台数は最大6台。なお、4K対応についてはプラットフォーム自体は技術的には対応可能とのことで、テレビの普及状況などを見極めながら対応を検討していくという。
基本的にはストリーミングサービスとなるが、ダウンロードやキャッシュ対応も計画中という。「ファンが熱望しているとのことですので、近い未来に実現する。お勤めに行く前に電車の中で見られるとか、そういうことが出来るように開発の計画に入っている」(日本DAZN 中村社長)とした。
配信番組
- Jリーグ J1, J2, J3(2017年~)
- ブンデスリーガ 1部、2部(ドイツ)
- セリエA(イタリア)
- リーグアン、リーグドゥ(フランス)
- DFBポカール(ドイツ)、FAカップ(イギリス)、FAコミュニティ・シールド(イギリス)、スコティッシュ・プロフェッショナル・フットボールリーグ(イギリス)
- プリメイラ・リーガ(ポルトガル)
- エクストラクラサ(ポーランド)
- コパ・スダメリカーナ(南米)
- イングランド・フットボールリーグカップ、キャピタル・ワン・カップ、ジュピラー・プロ・リーグ+スーパーカップ(ベルギー)
- ディビジョンプロフェッショナル(パラグアイ)
- プリメーラ・ディビシオン(ボリビア)
- プリメーラ・ディビシオン(エクアドル)
- プリメーラ・ディビシオン(ペルー)
- プリメーラ・ディビシオン(チリ)
- ロシア・ナショナル・フットボールリーグ(ロシア)
*セリエAは2節以降、全節配信予定(最大でLIVE8試合、録画2試合)
*セリエA録画の試合は試合終了から24時間以降に見逃し配信を予定
サッカー
- 横浜DeNAベイスターズ、広島東洋カープ
- MLB(アメリカ)
野球
- Vリーグ(日本)
- FIVBバレーボールワールドグランプリなど
バレーボール
- UFC
- HBOボクシングイベント
- 世界ボクシング選手権
- キックボクシング選手権
- Glory MMA&フィットネスほか
格闘技
- NBA(アメリカ)
- リーガ・ナシオナル・バスケットボール(アルゼンチン)
- フィリピンプロバスケットボールリーグ(フィリピン)
- VTBユナイテッド・リーグ(ロシア)
バスケットボール
- ATPワールドツアー・250シリーズ
- WTAプレミアトーナメント
- WTAインターナショナルトーナメント
- デビスカップ
- フェドカップ
テニス
- F1
- GP2
- GP3
- ポルシェスーパーカップ
モータースポーツ:
- PGAツアー
- NBCゴルフチャンネル
ゴルフ
- NFL(アメリカ)
アメリカンフットボール
- PDC(アメリカ)
ダーツ
- Champion of Champions(イギリス)
- ワールド・プール・マスターズ(イギリス)
- ワールド・カップ・オブ・プール(イギリス)
- モスコーニカップ(イギリス)
ビリヤード
- 世界卓球選手権
卓球
- BWFグランプリゴールド/グランプリ
- BWFインターナショナルシリーズ
バドミントン
- ウェーバーカップ(イギリス)
ボーリング
- Fish O Mania(イギリス)
- Fish O Maniaインターナショナル(イギリス)
フィッシング
- ツール・ド・フランス2017
- ジロ・デ・イタリア2017ほか
サイクリング
なお、日本のDAZNが視聴可能なのは、日本国内のみ。海外では視聴できず、海外でDAZNを展開している地域においても利用できない。
「プレミアムスポーツを民主化する」
DAZNのジェームス・ラシュトンCEOは、23日のDAZN正式オープンを告知し、「プレミアムスポーツを民主化する」とのDAZNの目標を説明。「スポーツにより多くの価値をもたらし、より安く提供する。ユニークでオープンなビジネスモデルだ。コンテンツホルダに、ライツ(権利)の本当の価値を実感して欲しい。スポーツがいつでもみられることにより、新たな価値がもたらされる」と語った。
130以上のコンテンツパートナーと、6,000以上のスポーツの試合を用意。「ファンは、いつでも解約できるし、1カ月のフリートライアルもある。なによりスポーツだけのサービスで、広告によるブレイクもない」と、「スポーツのための配信サービス」を強調した。
DAZN日本社長&マネージングディレクターの中村俊氏は、日本でサービス開始した理由について、「90%超のネット接続環境」、「日本のスポーツファンのパッション」、「複数のスポーツを好む」、「複雑で高額なスポーツ視聴の現状」の4点を挙げ、「DAZNは、そのギャップを埋める。幾つものスポーツが見られ、しかもそのスポーツを魅力的な価格で見られる」とアピールした。加えて、政府がスポーツを15兆円市場に拡大する計画を持っていることから、「世界を見渡しても、日本のスポーツ市場にはまだまだ拡大できる可能性がある」と訴えた。
また、日本の大門のオフィスには100名の正社員、50名のパート社員が勤務し、日本向けの制作を行なう。さらに、20億円を投資し、2017年までにスタジオを開設し、高品質なスポーツコンテンツの自社制作を強化していく方針。
なお、実況解説などはDAZNが独自に制作し、約65%の番組に付与する予定だが、「コメントについては、ファンの意見を聞きながら進めていきたい。『好きではない』と言われたら、変えていく」とのこと。サッカーやF1などでも独自の実況を付与していく。
DAZNの会員獲得目標については「公開しない方針」(ラシュトンCEO)とのこと。他社との競合については、「日本の有料サービス、地上波の皆さんと共存共栄していく考え」(日本DAZN中村社長)とした。
ラシュトンCEOは、「スポーツ観戦の形、スポーツの楽しみ方を大きく変えるつもりはない、リラックスして、素晴らしいスポーツを、1080pでリニアの放送と同じように見てほしい。その上で、いつでもどこでも見られ、さらに見逃したら巻き戻して、見たい瞬間、見たいゴール、審判の判定を見る。そんな風に楽しんで欲しい」とし、DAZNの目標を、「プレミアムスポーツコンテンツをもっと求めやすく、いつでもどこでもみられるようにしていく」とアピールした。