放送同時の4K配信や視聴データ活用。総務省が地域放送高度化へ企画採択

総務省は、テレビ放送に合わせた4K同時配信など「ブロードバンドを活用した地域放送サービスの展開方策」について12件の事業企画を12月26日に選定した。フジテレビやTBS、TOKYO MXなどの放送局に加え、自治体や企業による企画も採択されている。

TBSによる放送と同時の4K映像配信デモ(NHK技研公開で展示)

ローカル局を含む多くの放送事業者が、インターネットを通じたテレビ向け4K同時配信や視聴データの利活用に取り組みやすい環境を構築することを目的とした事業。実現するための技術、運用面での課題などを検証する企画を、総務省が三菱総合研究所を通じて11月6日～11月20日の期間に公募していた。

実証事業は、「テレビ向け4K同時配信の展開方策に関する検証」(類型A)と「視聴データ利活用サービスの在り方に係る検証」(類型B)の2つ。

フジテレビは、放送通信連携のハイブリッドキャストの容易な起動方法や、MPEG-DASH HDR対応などの技術検証や、地域の放送事業者が利用可能な共通配信基盤(CMSを含む)を検証。TBSテレビは、地域の放送事業者がスマホファーストなサービスを実現するための技術を検証する。

また、よしもとクリエイティブ・エージェンシーは、独立系U局が利用可能な4K対応共通配信プラットフォームと、サービス普及促進案を検証。この企画にはNTTぷららとサンテレビジョン、京都放送、NTTデータが協力する。