三菱、5月中に3Dテレビを発表。今夏にも発売

-経営戦略説明会開催。「TV事業は従来通り規模を追わない」


三菱電機の山西健一郎社長

5月24日開催


 三菱電機の山西健一郎社長は、5月24日に開いた経営戦略説明会において、5月31日にも3Dテレビを発表する予定であることを明らかにした。発売時期については、「今年夏に発売する」とし、内容については、「三菱電機の特徴を生かした3Dテレビを投入したい」とするに留まり、詳細には触れなかった。

 3Dテレビは、すでにパナソニックが販売を開始しており、ソニーは6月10日からの出荷を直前に控えている。またシャープが5月中にも製品発表を予定しているほか、東芝も今年夏には製品投入する計画を明らかにしている。こうした動きに対して、三菱電機も早いタイミングで追随することになる。

 また、薄型テレビ事業の取り組みについては、「これまではあまり順調とはいえなかったが、2009年度は、営業、製造を含めて改善が進み、さらにBlu-ray DiscドライブやHDDを搭載したテレビが好評。黒字化している」と、テレビ事業の黒字転換を強調した。

 2009年度の同社連結業績では、テレビ事業を含む家庭電器事業は、売上高が前年比9.5%減の9,157億円、営業利益が86.2%減の48億円の減収減益となっているが、テレビ事業は増益となった模様。また、2010年度の予想では、売上高が3.1%増の8,500億円、営業利益は約3.8倍の180億円を見込んでいる。

 さらに山西社長は、「テレビ事業は、従来通りに規模を追わずに展開していく。Blu-ray DiscドライブやHDDを搭載した液晶テレビによって、三菱電機ならではの特徴がある製品を引き続き投入していく」などと語ったほか、「家庭電器事業は、一時は1兆円を超える売上高規模を誇り、それに比べると減少しているが、ひとつの本部が担当するという点では、最大規模の事業であり、この事業に手を抜くことはない。今後も力を入れていく」と家電にも注力することを強調した。


(2010年 5月 24日)

[Reported by 大河原克行]